散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20091213最近読んだ本

2009年12月13日 21時50分03秒 | 読書
■「GOSICKⅡ」桜庭一樹
舞台と事件はゴシックロマンの香りがするが、主人公の二人は現代ラブコメ調。まあ、そんなに堅苦しくなく読みたい向きには。

■「The Whisky World Vol25」
今号は名古屋のバー特集。今年名古屋に行った時は、なかなかネットで探しても見つからなかったのだが、結構オーセンティックバーがある模様。

■「虚ろな感覚」北川歩美
見えてくる事実を機械的に反転させていく小説技法を公開しているだけのように見える。ま、それも推理小説のひとつだけれども。

■「長く冷たい眠り」北川歩美
冷凍睡眠に関わる事件の話。完全にSF的テーマを背景にした推理小説なら頭を切り替えられるのだが、微妙にありそうな技術の話なので、かえって納得できない。

■「独裁者への道 ペリーローダン367」クナイフェル、マール
ブルが目覚めた後、地球を支配する新たな独裁者が誕生。地球人類に、過去を葬り去る都合の良い記憶を受け付ける作戦に出る模様。

それよりも、1巻から表紙、本文イラストを描いていた依光隆がその仕事を下りるらしいのだ。最近は編集部で再構成したイラストが多かったので、体調を崩しているのかと思っていたが、80歳を超えているようだし、やむを得ないのだろう。お疲れ様でした。今、Wikipediaを見てみると「高村光太郎に師事」と書いてあるぞ。驚いた。

■「新・餓狼伝 巻ノ一」夢枕獏
「新」とついているとはいっても、基本的に話は継続中。何しろ戦う人の強さ・凄味を表現するために、それなりのページ数を割いて説明しなければならないので、大変なのだ。それにしても速く書いてほしいものだが。

今回はジャイアント馬場がモデルと思われるカイザー武藤が強さの一端を見せ、長らく噛ませ犬扱いだった伊達(上田馬ノ介+天龍?)が、良い戦いをみせたのが印象的だ。

20091213ギャラリー巡り

2009年12月13日 14時37分08秒 | ART
12月9日にさいとう→スカイホール。

珍しく日曜日のギャラリー巡りは、近美→資料館→コンチネンタル→ギャラリーエッセ→富士フィルムフォトサロン→道新→大通→4プラ→北海道文学館の9か所。

■北海道立近代美術館「水脈の肖像09―日本と韓国、二つの今日展」。

端聡「呼吸する水脈」:ブーン、ガガーン! という、カーレースゲームのような音が入場した時から聞こえる。小さな階段を上がって作品を覗き込むと、スピーカーのコーンに水がたまり、重低音とともに水滴が震える。意味は分からないが面白い作品だ。

藤木正則「岡山ウォーク」:正直に言うが、キャリーバッグというのは邪魔くさい。あれは普通に歩くスペースの約4倍の空間が必要である。この作品は約4メートルの取っ手がついたキャリーバッグを引きまわし、岡山の街の中を歩くという映像作品だ。映像は間違いなく岡山市(今年行った)。あまりにもバッグが邪魔すぎて、笑えて来るし、バッグが散歩中の動物のようにも見えてくる。周りの人の反応もどちらかと言うと好意的だ。

藤井忠行「バルカロール(舟唄)」。木を削って舟に見立てたものだろうか。カーブが絶妙で、ベンチにもしてみたい。

■コンチネンタルギャラリー「札幌平岸高校デザインアートコース3期生卒業制作展」。

橋本康平「精一杯の抵抗」:流木を組み合わせた鹿。労作である。
高橋和加奈「情報社会」:新聞紙を細かく貼り合わせて作った、自画像のような立体。丁寧に良くできている。
湯田紗綾「in the box」:箱を覗き込むと、奥に深く穏やかな風景が見える。良く作ったものである。

■ギャラリーエッセ「白鳥洋一「札幌絶景」展」。豊平川の花火を描いた作品。しかし景色というよりは、海中の変な生物(電気クラゲ)のように見える、独特の色彩と形。

■北海道文学館「サハリンを読む-遙か[樺太]の記憶」。非常に興味深い展覧会だ。前半の絵葉書の展示では「樺太の観光」「樺太景勝」といったものが並ぶ。樺太は寒い開拓地というイメージもあるが、観光マップのようなものも作られていたのである。台湾の人が北海道に観光に来るようなイメージなのだろうか。

続いて写真の100枚セットでは、大泊の「サッポロ生ビール樽入り」「大賣出し」というのぼりや、豊原の「書籍文房具」といった看板のある店が見てとれる。かなりちゃんとした都市なのである。

当時の様子が分る写真が何点もあり、半澤中「奥地に産する野菜類」ではかなり立派な大根、南瓜、キャベツ、蕪(ビート?)が写っている。冷害に苦しんだりしていなかったのだろうか。また6分間のフィルム「北極光」では鉄道敷設の物語が、「産業の樺太」では狐の養殖(養狐)が紹介されていた。

最後は現代のサハリンの写真で、片山通夫「旧北海道拓殖銀行大泊支店コルサコフ」には、当時の石造りの銀行が見える。他にも2009年の写真もあり、なかなか興味深い。

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本日、大通駅でSAPICA専用改札口を発見。最低だな、交通局。