本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

オクはオクが深い!!

2015-12-14 19:54:09 | 漢字

テレビコマーシャルでも、

街を歩くと、

「年末ジャンボ10億円」の

のぼりを見かけます。

でも、もし10億円も当たったら

どうなるのでしょう  ??

まあ、買ったことのない私には

関係ないようです。

 

ちょっと気になったのは

お経の中に、やはり「憶」と

言うう字が頻繁に出てくるのです。

念という字と一緒に

「憶念不忘」というような

「憶念」という言葉で出てきます。

 

オクという字もよく見ると

意識の「意」に

人偏が付くと「億」と数字の億です

この項目に面白い字が、

「億劫」(おっくう)と読めば、

めんどうくさい、という意味になり、

「億劫」(おくこう)というと、

仏教用語で、非常に長い時間、

「劫」(こう)というのも時間の単位

40里四方の大きな石があって、

100年に一度、天女が降りてきて

舞を舞う、その羽衣で磨れて、

その石が無くなってしまうのを

「1劫」という長さです。

長い時間がかかることから

「億劫」(おっくう)という言葉が

生まれたのでしょう。

 

意にりっしんべんが付けば

「憶」(おく)と、

「意」という意味には、

知ることをおもう、とか

おぼえるという意味があり、

さらに心を付けて、

おもうとか、覚える、という意味に

なって、

「憶念」ということばもでてきたようです。

 

「敬い聞いて忘れず」

ということが仏教を学ぶ基本です。

仏教では「わすれました」ということが

罪といわれています。

不安という罰が与えられるから、

です。

念仏ということも、

ただ念じるということでなく、

仏を深く心に思い浮かべて

忘れない。

仏を憶念する。

すると、自分の固執している

小さな立場を超えていく、

というところに、憶念、念仏と

いうような意味があるように

思います。

 

「臆」という字もあります。

にくづきが付いています。

にくづき、が付いているので

身体に関することでしょう

むね、とか、こころ、という意味

があり、また気おくれする

という意味も使われるようです。

臆病とか、臆面もなく、憶測

という言葉があるようです。

 

年末ジャンボ10億円!!

というのですが、

本来は「億」には、安んじるという

意味から始まっています。

そこから、満ち足りた数、

古くは十万という数で、

そこから、万の十倍という

数になってきたようです。

 

10億円当たってはたして

安んじておれるでしょうか??

 

「貪り」という字は

貝(おかね)に「今」が付きます

今すぐお金が欲しい!!

「貧乏」の「貧」は

貝を「分」けると書きます。

みなに分け与えたから

貧しくなったのでしょう。

 

さて、貝をどう使うかが

問題です。

金儲けは簡単や!

儲けた金の使い方が難しい!!

お金も「銭」になれば、

金へんに鉾が二つ付いて

人も傷つけ、自分も傷つける。

本当にお金は、

使う方が難しいのでは ???

 

オクという字も考えてみると

オクが深い   

貝にはゆめゆめご用心!!

 

 

 

 

 

 

 

コメント
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