知念実希人著『崩れる脳を抱きしめて』(2017年9月25日実業之日本社発行)を読んだ。
宣伝文句は以下。
彼女は幻だったのか? 今世紀最高の恋愛ミステリー!!
作家デビュー5周年、 実業之日本社創業120周年記念作品
圧巻のラスト20ページ! 驚愕し、感動する!!!
広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の碓氷は、脳腫瘍を患う女性・ユカリと出会う。
外の世界に怯えるユカリと、過去に苛まれる碓氷。心に傷をもつふたりは次第に心を通わせていく。
実習を終え広島に帰った碓氷に、ユカリの死の知らせが届く――。
彼女はなぜ死んだのか? 幻だったのか?
ユカリの足跡を追い、碓氷は横浜山手を彷徨う。そして、明かされる衝撃の真実!?
どんでん返しの伝道師が描く、究極の恋愛×ミステリー!!
2度読み必至!
脳外科医を目指す26歳の研修医・碓氷蒼馬(うすい・そうま)は、地域医療の実習で神奈川県の高級ホスピス「葉山の岬病院」へ赴任する。碓氷は借金を3千万円もかかえ、優れた脳外科医になってアメリカに渡り金を稼ぐのを目標にしていた。そこで、脳腫瘍とされる「グリオブラストーマ」で寿命2~3か月の28歳の弓狩環(ユカリ)と出会い、惹かれ合った。
碓氷は膨大な借金を残し、家族を捨てた父に恨みを残し、ユカリは頭に爆弾を抱え、遺産目的で命を狙う相続人におびえて外出もできず、友人は同様な病気の朝霧由(ユウ)しかいなかった。
実習が終わり、碓氷は広島へ戻り、友人で研修医の榎本冴子から好きなら告白すべきとはっぱをかけられる。しかし、再び病院を訪れた時、院長や医師たちは「彼女はあなたの崩れかけた脳が作り出した妄想だ」という。
私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読むの?)(最大は五つ星)
ちょっと酷な表現だが、よくある「彼女は難病で死は必至……」パターンで、携帯小説に毛が生えた程度。わざとらしい表現はヤングアダルト小説かなと思う。
最後のどんでん返しも、なぜそこまで面倒なことをやるのかと、納得できない。
遺言書の封を開けて中身を読むシーンがあるが、勝手に封を破ってはいけません。