ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

もう一本の剣、草薙剣

2012-02-24 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
暗に隠そうとすれば、表に出ようとする。
それが、日ノ本の 天照 八咫之鏡の法則。
童ちゃん「剣は、日の当たる場所(日ノ本)と、その影に置くべきなんだ」
能子「影…とは?」
童ちゃん「神話の話だ。須佐之男神は出雲を婿に任せてどこを統治しに行った?」
見えぬ国を統治する。お前はこの国を統治しろ
能子「見えぬ国…つまり、禰(ね)の国」
童ちゃん「須佐之男神は分権を図って、もう一本、剣を作ったはずだ」
能子「もう一本の剣力…って、」
童ちゃん「二本、あるべきなんだ」
能子「同一の剣だと思っていたわ。それに気付かず、象徴を一元化していたのね」
雨雲を呼び、龍神降ろす天之剣 天叢雲剣と生命の息吹 地之剣 草薙(くさなぎ)剣は、
童ちゃん「水も、風も、この世には必要なんだ」
能子「…日ノ本を作った、イザナギ…イザナミの力が要る…」
繭子「要るといえば…、童子さん。私に、あの機織を譲って頂けませんか?」
童ちゃん「あの、お古(旧式)をかい?」
繭子「私、最新式は使った事がないの」
童ちゃん「捨てる神あれば、拾う神あり、だな。持ってきな」と繭子にウィンクした。
繭子「ありがとうございます」
能子「機織?」
富樫「今度は、俺の越中褌(ふんどし)でも織るのか?」
繭子「下着は、シルクに限るって?」クス…と笑って、授乳を終えた。
和菓子ちゃんの口元を拭って、そ…と傷付いた胸を仕舞った。
能子「繭子…もしかして、」
繭子「私、本物の剣は見た事ないけど、本物を包んでいた織物の柄は目に焼き付けてあるの」
能子「本物は、藤原摂関氏族であっても見ていない可能性が高い」
繭子「だから、本物を包む、織物が要るのよ」
童ちゃん「剣は蘇るとして、鞘や柄はどうすんだい?」
能子「与一…」彼が作ってくれた櫛を出して、それを皆に見せて「…出来る」
繭子「決まりね」