ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~釈迦と、殿の悟り~

2012-11-20 | 散華の如く~天下出世の蝶~
沢彦「釈迦の説法にございます」
再び筆を取り、さらさら~と、白紙に文字を書いた。
花を拈(ひね)って、微笑む…
『拈華微笑(ねんげびしょう)』
禅の教えでつまる所、不立文字(ふりゅうもじ)…その意味は、
釈迦がいくら説法しても、無学文盲(むがくもんもう・知識も無く、文字も読めぬ者)では、
有り難き人生美談、中道正道人道の理解を得ず、
釈迦の説法は難解、悟り開くは高き志の遠い道。
悟るは無理無理と和合衆(門徒)は肩をすくめた。
説法利かぬ衆生に釈迦は花の首を傾げて見せた。
それを見て、一番弟子迦葉(かしょう)がにこり。
そうですねと釈迦に微笑み返したという挿話で、
「悟りは心から心。他が数多の言の葉使っても悟り開かせるは無、という話にございます」
帰蝶「それ…殿も、似たようなことを仰っていた…」
“人の心など、言うて知るものではない”
「まるで、小さなお釈迦様ね…」
殿が何を考え、何を成さそうとしておいでが、
凡人の私には、皆目見当が付かない。でも…、
御傍で、その何かを感じたい…殿の夢の構想。
殿が築かんとする未来を、知りたい、見たい。
これは私の中の第六天、にございましょうか?
沢彦「神や仏、若の全て知れば、面白味が無くなりましょう?」
帰蝶「面白いどころか…」
頬杖付いて、
はぁ…、深い溜息を付いた。
「こちらの身になって下さいませ…」
沢彦「帰蝶様の御輿で、坊主の荷が、ふわぁと軽くなりましてございます。かはははッ」
帰蝶「気に喰わぬ…無礼な」その笑い…沢彦様の呵呵大笑は、
彼の思いと共に、そのまま殿に引き継がれ、沢彦様を師とし、
心を、変える。その一念で殿は上に立たれ、動いておられる。


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