ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~逆臣と、運命の糸~

2014-08-03 | 散華の如く~天下出世の蝶~
この日から、古新は無口になった。
その娘に思う所があったのだろう、
京を見学の後、物思いに耽って…、
古新「摂津に、行きます」
安土城ではなく、池田城に帰った。
逆賊の娘を娶るためではあるが…、
帰蝶「なぁ、塩川、古新の、その逆賊の姫君を知っているか?」
塩川「はぁ…確か、糸という名だったと記憶しておりますが…」
帰蝶「…が?」
塩川「えぇ…」
まぁ、いずれ御耳に入りましょうと、
意を決したように、重い口を割った。
「荒木様の元家臣が池田様を頼って来られたそうです」
帰蝶「荒木…村重…」
殿は、彼を気に入っていた。
“荒木か…良い名だ”
荒々しい気質を好んだ殿、
そんな彼を、特に優遇し、
信頼も寄せていた。
なのに、裏切った。
手腕も買っていた。
それなのに…。
奇襲、逆襲、復讐、報復、
寝返りに謀反が当たり前。
そんな時代だから、
“是非に及ばず(仕方のないことだ…)”
と、諦めた。
「なぁ。もし、謀反が成就していたとしたら、我らもあの切支丹の二の舞を踏むのかのう?」
当の謀反人は茶坊主を頼って逃げ延び、
村重の妻子侍女らの首は、飛ばされた。


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