ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~逆賊の娘たち~

2014-07-31 | 散華の如く~天下出世の蝶~
顔を赤らめた?と思ったら、
頭を垂れて、表情を隠した。
古新「逆賊の娘を娶れ…と」
降って湧いたような縁談に、
困っているんですよ、と…?
顔の知らぬ者同士、しかも、政略結婚が当たり前の時代…、
帰蝶「逆賊が嫌なら、断れば良かろう」
古新「誰も、嫌とは申しておりません」
帰蝶「父に、嫌と言えぬだけであろう」
古新「…」
あぁあ、図星か、
黙ってしまった。
帰蝶「…私は14、殿は16の時であった」
会うた事も無い、格下の男の許に、
しかも、うつけの噂も耳に届いて、
縁談が決まった時は惨めであった。
皆が私を、
“可哀そうに…”
憐れんだ。
「最初、父は私を捨てるつもりなのだと思った」
古新「マムシのお父上も、よほど手を焼いておられたの、ィでッ」
一発、ブチかまし、
あの時の話をした。
帰蝶「子の幸せを願わぬ父は、それこそ父に非ず…」
兄が父を裏切り、父が兄にその首を獲られた時の話。
「私は兄の裏切りで、逆賊の妻となった」
和睦の条件は、妹の私の首を晒すか、もしくは、和睦解消…絶縁だった。
私は「御離縁下さい」と、そう願い出た。もちろん、そうすると思った。
ただ出戻ったとしても、またどこかへ飛ばされるか殺されると覚悟した。
しかし、殿は、


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