ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

告白

2010-05-30 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
義経「頭巾で顔を隠して俺の木刀振り回すな!俺が疑われるだろうがっ!」と、妹に厳重注意したが、案の定、近所のママさんからの苦情の嵐に見舞われた。もちろん、母からお目玉を食らうのは、全て 兄 義経である。妹の罪をひたかぶる優しい兄だった。
いつからか近所の強弱問わず子共たちから「頭巾レンジャー」と呼ばれ、賞賛の嵐を受けていた兄妹だったが、もちろん、義経はそんな恥ずかしい五レンジャーごっこはしてない。
義経「五レンジャー?」
その後、妹は強そうな子供たちを手下に加え、あごでこき使っていた。時おり、決めポーズでヒロインぶって多くの子供ファンを増やしていた。こんな立派に術を使いこなし、人を使いこなす妹の二代目鞍馬の破天荒ぶりと紫頭巾のヒロインぶりが心配でしょうがなく、さらに心配なのはいろんな変な虫が付いてくることだった。蓼食う虫も好き好きでこんな使い魔 能子の外見だけに囚われた弁慶のような一見した所強そうな男たちがわらわらぁ~と言い寄って来る。そういうストーカーらが心配だったが、能子も満更ではなく、
能子「あれをもて!これをもて!それを盗って!」盗って来たら「よし!」と褒めていた。
その「褒め」がやつらを惑わせている…。弁慶も体が完治してから早速能子の言いなりになって使い走りしていた。しかし、虫の数は数多、自分だけが虫ではないのにちょっと勘違いした弁慶は、能子に告白してしまった。能子に褒められれば褒められるだけ、なんか悶々となり異様な闘志を自然と湧き上がり、感情を抑えら切れなくなったのだろう。
弁慶「俺の女になれっ」と。告白の仕方を知らない弁慶だった。
能子「命令しないで!」と?自分は人に命令を下し、人をこき使い、言い包めて言い聞かせて“伏せ”させていたにも関わらず、人の上からものを言う態度が気に入らなかったらしい。
それ故に、弁慶の恋はすっぱり切り捨て御免となった。ばっさり…。
男心はへし折られたが、心に残る深い傷ではなかった。
弁慶「ま、能子は美人だし…な」と外見だけが理由で自分が選抜されなかったと勘違いし、自分を慰めた弁慶だった。
義経「ま、俺はおまえの兄貴にならなくて良かった」と、安堵した。
弁慶「あん!?兄貴って??」と首を傾げて、マジマジと義経の顔を見た。
弁慶「ハッ!?」弁慶は脳に能子と義経を照合させた画像を作った。能子は義経よりも10センチほど身長が高く、鼻がスッと高い。その2点以外は義経と同じパーツだと気づいた弁慶。しかし、もし上手いこと?面白い具合に?事が運び、能子を抱けるとしたら、自然に脳裏に浮かんでくるのは 兄 義経の残像。弁慶の頭に衝撃打 落石が落ちた。ガーン…。


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