ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

斎藤の娘を!?

2012-06-13 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
白く色が変わって、ペロ…と舐めてみた。その味は、とても…
義隆「甘い…」驚くほど、美味しくて、
斎藤「どうだ、天の味は?」
義隆「お、美味しい…です」
正直、舌が震えた。
初めて口にした味…「これが、アメの味なんだね」
池田「そうだ」
義隆の頭を、ぐしゃっと掴んで、
「斎藤に、礼を言え」ぐい、頭を押さえた。
義隆「あ、ありがとうございます」
俺は初めて、敵に頭を下げる事を覚えた。
“今は、味方だ”
敵が味方になったり、味方が敵になったり、よく分からないけど、
俺は“そういう事”を勉強しなくちゃいけないんだと思った。
斎藤「珠ちゃんに感謝するこったな」
義隆「珠ちゃん、ありがとう…」
珠「良かったね、隆くん♪」
義隆「ん…」コクンと、
池田「…」返事はいい加減だったが、
頭で理解している事と、理性、行動は異なるという事が分かったはず。
私情を挟めば、敵の力量を見誤り、負けを見る。
常に平常、武士道の礼と節を義で通せるか否か。
味方だとしても油断と過信があれば、謀反の引き金となる。
置かれた立場や状況を理解し、機転が利くように成れば、義隆は、
義経「末は、刀持ちだ」
池田「はい」義経さんが、義隆をいずれは刀持ちにと考えているというのは分かっていた。
敵を目の前に私情を挟めば逆上し、刀を抜きかねない。
どうして、斎藤の娘を!?
しかし、冷静な判断が可能なら、主君が敵の娘を正妻にする事があっても、情を抑えられる。
義隆の成長次第だ。斯波さんのバックを守る刀持ちになれるか否か…これからが楽しみだ。