ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

待ち侘びたろ

2012-06-18 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
「何やら楽しそうだな」と中庭にやって来た、
珠「足長おじさんッ」
斎藤「足長…おじさん?」を見たら「松殿…」だった。
松殿「斎藤…就職内定、おめでとう」
斎藤「ただ、とっ捕まったんだけだ」
松殿「婚活も順調と見えたが?」チラッと女を見て「そなた、名は?」
斎藤「…」
あやめ「私、妻木(つまき) あやめと申します」
松殿「ふぅ…ん」
土岐「あやめ殿。一体、どうしてここに?」
あやめ「光衡さん…私…」
池田「あやめさん。子供たちを向こうで遊ばせて下さい」
あやめ「あ、は…はい。さ、行きましょう…義隆君」の手を取って、
珠「あやめおばちゃん、私もお手手繋いでぇ」あやめおばちゃんの手を取って、
松殿「珠ちゃん」を呼び掛けて「またね…」ばいばいと手を振った。
珠「うん。足長おじさん、またね」手を振り返して、池の向こう側に行った。
三人の姿を見守りながら、
池田「純粋な子ども、何を、吹き込んだんです?」
松殿「人聞きが悪いな、ただ読み聞かせをしただけだ」
子供に夢を与えるおじさんで、夢を叶えるお金持ちの物語…
土岐「…」
松殿「で…妻木あやめ殿…彼女は?」向こうにいる彼女を品定めして、
斎藤「宮中に持ってけませんよ」
松殿「…。それは、残念だ」
池田「…」
松殿「やはり、幼児教育は常盤殿が適任か」義経を見て「なぁ?」笑った。
義経「さぁ…」首を右に傾けて「そろそろ、お茶にしよう。待ち侘びたろ」
池田「そうですね」
松殿「何の密談やら。なぁ、桐生足利の和田殿」
和田「さぁ」肩をすくめて「皆目見当も付きません」