ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

バァちゃんの入れ知恵

2010-08-27 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
煮て食ってよし、細かく刻み乾燥させて保存食にするもよしのむくみ解消と解熱効果で、エキスはしもやけローションだ。黄烏瓜(きからすうり)という名前から金色のカラスの形をした花が咲くか!?それともカラス型の瓜の実が出来るのか!?と大きな期待を寄せたが全部外れた。白く美しい天使の羽根を思わせるような花を付け、実は緑で熟すとまっ黄黄となる。
ちなみに、烏瓜の熟した実は真っ赤かである。
さて、どうしてその名が付いたのか?と思いきや、熟した実はカラスが食い荒らしたようにべっこべこになるからだ、と!?出来るなら未然に防ぎたいカラスの食い荒らしだ。
この未然に防ぐ夏バテ防止の瓜を夏の終わりに紹介してしまったが、この白い花が風に揺れて雪を連想させ、根のでんぷん質が粉雪の舞いをイメージさせることから瑞雪(ずいせつ・良き兆し雪)とも呼ばれるが、異常気象により厳しい冬の寒さだけを予想させるものだ。
そんな天瓜粉を叩いた経験のない海尊「ねぇ、俺もやって!」ここにポンポンと。いきなり瑠璃の目の前でぬぎっと上半身裸となり、ごっつい胸板にちょろっと生える胸毛のマッチョがガッツポーズした。ら!?
瑠璃姫「…はい」私、ソフトマッチョが好みなの…と目を背けられ、天瓜粉を手渡された。
海尊「…」小さい頃寺に預けられ、男所帯のむさ苦しいで所で育った海尊の甘く切ない母への妄想は脆くも崩れ去り、マッチョな胸板に白い粉 瑞雪を空しく舞わしていた。
ぼふん、ぼふん…と。
冷泉院「か…海尊!ちょ、ちょっと貸して」あまりにも天瓜粉の付け方が豪快で、
佐伯「おい、海尊っ!後から床掃除だ!拭いてから行け!」畳が真っ白じゃねーか!と檄を飛ばした。冷は粉があまり舞わないように優しくポンポン叩いてくれた。そんな優しい一面を覗かせる冷を見て、義経の浴衣の胸元から、
薄縁「…コン…」が一鳴きした。
義経「ん?」
弁慶「ほれ着替えっから、女らどっか行ってろ」
瑠璃姫「見られて恥ずかしいの?」とマジマジと弁慶の胸板を覗き込んだ。
冷泉院「減るもんじゃなし…」と、自分は裸見られたらキャーキャー騒ぐくせに言った。
義経「…いいからあっち行けっ」しっしっと右手で女らを追っ払う仕草をした。
瑠璃姫「出る前に皆の着物貸して」と、借りた着物の襟元にポンポン天瓜粉を叩き始めた。
冷泉院「汗で汚れる襟部分に天花粉を付けて着ると汚れ難いし、洗い上がりがきれいなのよ」
海尊「ふーん、襟ン所、真っ黒になるもんな」生活とバァちゃんの入れ知恵か。