ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

十カウント

2010-08-02 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
弁慶「あと2分、待て…」
義経「俺に命令下すな!熱さに耐えて、お前が二分待て!」くるっと背を向けた拍子に泥風呂の様子が見えた。「おっ空いて来た、ラッキー」と泥風呂入りに向った。タタッと。
泥風呂にちゃんぽんと浸かって、湯船の底に溜まっている滑らかな泥をすくって顔にぬたくって、義隆を泥んこ妖怪ドロロンに扮して「んば~」と顔の横で両手広げて驚かそうとした。
義隆「きったない顔…ちゃんと洗い流してね」と汚いを強調して言われた。なんて子か!親の顔に泥を塗ったぞ!と思いつつもチャパチャパ…と湯をつけて顔に付けられた泥をひとり淋しく洗い落とした。プライドに付いた泥は落とせなかったが泥洗顔でつるぴかになったよ。
ここの泥は「持ち運び厳禁」で、キレイに洗い流して出なくてならない。Nano(ナノ)!?まで細かくない微粒子状の泥で人気が高い。過去に貴重なミネラルをごっそりこっそり持って帰った人がいたのかもしれないと張り紙に「持ち運び厳禁」と書いてある。よって、ここでしか味わえない泥風呂。しかし、人間収納力が極めて小さく、密集する人気スポットの泥湯で順番待ちの方がじっとこちらを見ている。なんとも見られると気恥ずかしく長湯出来ない。たったとミネラル摺り込んで泥エステ後、泥洗顔でピーリング(角質除去?)したら、次に火山風呂に向かった。ここ火山はぼっこぼこのチンチンに沸かされて熱々の風呂で長湯不可だ。入った所まで一目で分かるように赤いラインが引かれ長湯すると入ってない顔の部分まで赤く染まり、逆上せる。そんな所で赤鬼さんの誕生を迎えては…と早々に出た。ら!?
その赤鬼を目指す海尊と義隆は熱さに負けず我慢して風呂に入っていた。
義経「おい、そろそろ上がれ」真っ赤だぞ。
義隆「あと10カウント…」とこんな所で変な意地を張った。
海尊「よし、一緒に十数えるぞ…臨 兵 闘 者…
義経「ちょっと待て、それ、九字の印じゃねぇ!?」もしや、10で!?
義隆「…皆 陣 列 在 前…」9カウント目で、
義経「あっかーーーん!10カウント目で結ぶなっ!」
海尊・義隆「行っ!!」と九つの印を組んだ後、しっかり最後10カウントで印を結んだ。ら!?

ぶっっはぁぁーっ!!!

と、火山風呂のお湯は水飛沫をあげて舞い上がった。この火山の熱さの中、のんびりゆったり寛いでいる皆様方に熱湯が降り注いだ。ざっぱーんと…。