ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

がっちゃん

2010-08-17 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
“その日は運が悪く、強風で乾燥した日だった。”と60ページほど前に書いたのは、トトロ大外れの残念なお知らせを暗に仄(ほの)めかした(筆者なりに)。
風向きが変わり、風に煽られた炎は郷を襲った。我が子 山吹を庇う様に炎に背を向けたら、郷の髪に引火した。咄嗟の判断とすばやい行動で山吹を「富樫っ!へい、パス!」したが!?
弁慶「郷御前は…」
義経「もういいっ!分かった…分かったから」と、弁慶の言葉を遮った。
弁慶「郷は…」
義経「止めろって!子供の前だぞ」と義隆を引き寄せ、肩をガッとグッと抱きしめてやった。
義隆「ちっ、ち…っぐぁう…」
義経「何も言うな、義隆!」大丈夫だっ、大丈夫、父上がお前をいっちょ前にしてやる!
その様子を見て、弁慶は口を噤んだ。この場で郷御前についてこれ以上は話せなくなった。
佐伯「…話を挟ませてもらうが、この薄縁(うすべり)だがな、泣い取るぞ。ほれ…」
薄縁「コン…コン…」
義経「こん?」
もう一度、しー!と耳を澄ましてG(-_-)D、じーと聞いてG(・・)Dみて、
薄縁「コン…」
義隆「なっ、ないた!?」
この[薄縁]も兼房の刀と同じく、山城国の名刀 三条宗近の作とされるが…、
義経「こんって?」と弁慶の顔を見た。
弁慶「俺が知るかよ…」お前んだろ?
佐伯「そのわけをがっちゃんに聞いてみたらどうだ?」
義経「Dr.スランプ アラレちゃんに登場する異星人の天使 がっちゃんか?」とガツガツ バリバリバリと機械を食う真似をした。
弁慶「違うだろ!」
瑠璃姫「がっ、がっちゃんって、伝説の!?」
本来、がっさんと呼び、漢字で「月山」と書く。刀匠 宗近の伝説の相槌(あいづち)方だ。
刀を鍛える鍛冶屋は、師が槌を打つ合間に弟子が槌を打つ。カン(師)、カン(弟)と。師弟間で呼吸が合わないと上手く相槌が打てず、切れ味の悪い刀となる。つまり、切れ味のいい刀を作るには、師弟の信頼関係と円滑なコミュニケーション&ナイスなリズムのボケツッコミ?で鉄を熱い内に打ち、打った鉄を霊水でじゅーっと冷やす事が大切なのだ?