山遊びの日々

山スキー、沢登り、クライミングの備忘録

南会津丸山岳(大幽沢東ノ沢~葦ノ沢)

2007-09-28 21:36:26 |  沢登り

 
■平成19年9月26日(水)~28日(金)
■コース
(26日)大幽沢出合駐車場7:00~窪ノ沢出合10:50~葦ノ沢出合(BP)13:30
(27日)葦ノ沢出合(BP)6:50~丸山岳9:30~葦ノ沢出合(BP)13:00
(28日)葦ノ沢出合(BP)7:20~大幽沢出合駐車場12:50
■メンバー:Y隊長と2名

ついに念願が叶い、”山上の楽園”会津丸山岳を訪れる機会を得た。
山頂に至る登山道はなく、朝日岳から延々と藪を漕ぐか、沢を遡るしかない。
標高1800m足らずの山だが2泊3日を要する。
3日間とも快晴に恵まれ、思い出深い素晴らしい山行となった。

 
大幽沢出合から取水堰堤までの間は、左岸に堰堤管理用の道があるが、沢を忠実に遡った方が早い。
取水堰堤からは、両岸にブナが生える森の中をゆったりとした流れがしばらく続く。

 
大幽東ノ沢唯一の悪場、サブウリのゴルジュ。
水量が少ないので、水線通しに通過することが出来た。
しっかりとした巻き道が左岸側にある。
ゴルジュを抜けるとすぐに窪ノ沢出合となる。
窪ノ沢からビバーグ予定地の葦ノ沢出合までは、時間があるのでゆっくりと釣りあがる。
葦ノ沢出合にはりっぱなビバーグフラッツが3箇所あった。
ビバーグ地や踏み跡の状況を見ると、2回あった9月の3連休に相当の人数が入渓したと思われる。これも丸山岳が「山渓誌」に紹介された影響なのだろうか?

 
夕方5時過ぎ、いつものようにビールを飲みながら夕飯の準備をしている最中、上流から3人パーティーが下ってきた。しかし、顔つきが険しく何か様子がおかしい。最後尾の人はヨレヨレになっていた。今日中に下山すると言っていたが、この時間からでは無理だろう。
「大丈夫だろうか」と少し心配になった。

 
翌朝、葦ノ沢を詰める。
途中、ヘリコプターが低空飛行で沢の上空を旋回していた。
「まさか昨日のパーティーの遭難救助じゃないよなあ。」と半ば冗談で話していた。
しかし、下山後の温泉で読んだ新聞で知ったのだが、実は彼らは本当に遭難騒ぎ←ここをクリック)を起こしていたのだった。

葦ノ沢源流部は途中何本か枝沢が入るが、すべて右の沢を選択し、最後に左の踏み跡に入るのが正解。赤布が随所に付けてあるので迷うことは無い。

笹のトンネルを抜け、わずかに藪を掻き分けると”突然”草原に飛び出した。
「出たー!!」思わず歓声が上がる。
清廉な風が草を揺らし、頬に当たる。

 
緑の絨毯に付けられた踏み跡をたどり、ゆっくりと山頂へ向かう。

 
唯一の人工物である三角点はひっそりと草の中に埋もれていた。
草原に腰を下ろし、周囲の山々を眺めながらウィスキーをチビチビとなめる。
いつしかごろりと横になり、お昼ねタイムへ。
まさに至福のひと時。


下山の時。
「いつまでもここに留まっていたい」という思いを断ち切り、山頂に背を向ける。
何度も後ろを振り返りながらゆっくりと歩いた。
草原から藪に分け入る直前、最後にもう一度たおやかな緑の稜線を目に焼き付けた。

 
2日目の昼食は、豪華!「山菜・イワナそば」

コメント
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