ルポやノンフィクション物は割と好きで、新聞書評を見て図書館予約した。
1970年代に旧日本鉱業株式会社がアフリカのコンゴの南部の山奥に開発したムソシ銅鉱山で働いていた日本人と現地コンゴ女性(年齢的には10代)との間に生まれた日本人残留児のルポタージュである。
豊富な資源があるがために列強国が入り込み、周辺の複雑な民族間闘争と絡まって今なお紛争が絶えないアフリカ、そこに少し日焼けした色黒の日本人としか見えない子どもたち、父親に日本名をつけられたユキ、ケイコ、ナナ、ケンチャン、コウヘイ、サクラなど、50人から数百人が鉱山の撤退とともに置き去りにされた。
日中戦争や戦後のフィリピンの話ではなく、私たち世代の出来事であることに衝撃を受ける。
朝日新聞海外特派員記者とコンゴ在住の2人の日本人(残留児支援のカタンガ協会の田邊さんとシスターの佐野さん)と協力して真相と支援、日本の父親探しに奔走するが…
芸能人の不倫叩きネタより報道すべき事柄はいくらでもあるやろ!ってな。