ひらりん気まま日記

== 毎晩パコパコ せっかちでドジなひらりんの言うたもん勝ち ==

読んだ本「外道クライマー」

2017-07-24 11:34:30 | Book&Art&TV

冒険ノンフィクションはわりと好きなんで、読んでみた。
2012年に那智滝登攀に挑んで逮捕された3人のクライマーうちの1人宮城公博のいくつかの探検記である。
那智滝のことや台湾の渓谷、立山称名滝登攀、圧巻なのはタイのジャングル46日間の沢登り。
沢ヤ(主に沢登りをするクライマー)の2人で、グーグルマップを頼りに、6週間分の食料を背負って、道なきジャングル、泥川、険しい岩峰を乗り越えていく。
トゲトゲ茨を切り開くジャングル歩きよりは急流をザックに乗っかって流れるほうがマシと、滝つぼに吸い込まれて死にかけるは、巨大ニシキヘビとのこぎりや竹棒で格闘して蛋白源の蛇の肉を食らうは、手づくり筏で沈みそうになるは、水に浸かり過ぎて低体温症になったり、日にさらされ過ぎて熱中症になるは、地元レンジャーのたき火跡のたばこの吸い殻や肉の破片を拾って有頂天になったり…
壮絶な旅記録である。
しかし、撮ってきた写真に頼らず、ほぼ文章のみでこれほど詳細で圧倒的な探検記を書けるというのは、すごい文章力と思う。