書展の当番で午後中、受付に座っていた。
初日は200人近く見えられたそうだけど、今日は雨だったので、お客様も少なくて静かだった。
こういう催しには芳名帳というのがあり、私は知り合い以外の展示会には名前は書かない。
何年も書を習っているけど、私は自分の名前や住所がへたっぴなのだ。
受付の人がじっと見てられると、あせって早書きして、ますます下手になってしまう。
しかし、ふらっと訪れたようなお客様でも上手下手に関係なく、案外に皆さん、さらっと名前を書いてくださる。
名前を書いたついでに、「ここの筆は書きやすいですねぇ、筆というのは…」と筆のことをひとしきり話していった方がいた。
小さい声でボソボソだったので、私は聞き取れなかったけど、あとで、隣の方が教えてくださった。
ウチの先生が初日のごった返してるときに、知らない薀蓄おじさんに捕まって往生した、と言ってはった。
ギャラリーの受付嬢になにやらカードか写真のようなファイルを見せて、しきりにしゃべりまくっている人もいた。
アートというのは、やっぱり何がしかの薀蓄がからんでくるんやね。
そして、アートというのはやっぱり、見てもらってナンボのもんである。
たとえ、それが素人の趣味のものにしろ。
というわけで、これからも、拙いひらりんの写真をよろしくお願いします。
あ、お習字のほうも…のめり込まないけど、細く長く続けられますように。