ドックスは最適性を考慮して選んでいる、決めることの難しさにとまどう、知恵を絞る、この時代、当然、物体の強度、材質のデータなどといったものがあろう筈がない。全てが『いいであろう』でかたずけられている時代である。人間がありったけの知恵を脳より絞り出して、原始の計測器を必要に応じて創り出して対応したであろうと考えられる。
ドックスも己が生きた経験則の中からの見当を物差しにして事に対処していた。想定される建造する戦闘艇の諸状況を思考し、造作金具の構造を使っての柱材の保持構造に対するマッチングを決定させた。また、柱材の連結構造についても、それに使用する造作金具と連結構造のありかたとのマッチング構想をこの場で構想した。
最重要度の艇構造に関する懸念を解決した。あ~でもない、こうでもないともやもやしていた懸念が霧消する、これについてはこうであるという強い確信に満ちた結論を下した。
ドックスは午前中の時間をこの決定に費やした。
造作金具のサイズ、金具を構成する太さ、考えられる強度に到るまで考えつくして決定した。誰が何と言おうとも譲ることのできない決定である。
ドックスは、クギテスと造作金具の仕様と数量の打ち合わせを行う。
『解りました、ドックスさん。これらについて、当方が持ち合わせている造作金具が合致するか、しないかを確かめます。また、ドックスさんが期待される堅牢性、強度が保証できるか否かも検討します。そのうえで、特別に注文を頂いて調製し要望に応えるかを考えましょう。昼過ぎにはその準備ができます』
『解りました。その頃合いにこちらへまいります』
『解りました。準備を整えてお待ちしています』
『では、頼みます』
ドックスはそのように言いおいて、オロンテスの待っているパン売り場へ歩を向けた。
『おう、ドックス、造作金具の件うまくいったか?』
オロンテスが声をかけてくる、ドックスが顔をほころばせる。
『オロンテス隊長、私の用向き知っておられたのですか』
『オキテスから聞いている。どうだ、昼めしを一緒に食べるか。今日はこの天気だ、広場のほうへ行こう』
『ありがとうございます。造作金具類の打ち合わせは午後イチの仕事です。そこで決めたいと考えています』
『そうかそれは重畳!行こう』
二人は連れ立って広場へ足を運んでいく。広場の木陰に場をとって腰を下ろした。
『おう、ドックス、このように二人で昼めしを食べる。初めてだな』
『オロンテス隊長、気を使っていただいてありがとうございます』
『おう、ドックス。これな、スダヌスの売り場から調達してきたつまみ物だ。うまいぞ!口に入れてみな』
『あ~、これはうまい!』ドックスは頬に手を当てる。
『これはだな、スダヌスが自分用に作っているのをもらってきたのだ。食べようぜ、遠慮なくつまめ!』
二人は、ぶどう酒を飲み、パンを食べながら話に花を咲かせた。
ドックスも己が生きた経験則の中からの見当を物差しにして事に対処していた。想定される建造する戦闘艇の諸状況を思考し、造作金具の構造を使っての柱材の保持構造に対するマッチングを決定させた。また、柱材の連結構造についても、それに使用する造作金具と連結構造のありかたとのマッチング構想をこの場で構想した。
最重要度の艇構造に関する懸念を解決した。あ~でもない、こうでもないともやもやしていた懸念が霧消する、これについてはこうであるという強い確信に満ちた結論を下した。
ドックスは午前中の時間をこの決定に費やした。
造作金具のサイズ、金具を構成する太さ、考えられる強度に到るまで考えつくして決定した。誰が何と言おうとも譲ることのできない決定である。
ドックスは、クギテスと造作金具の仕様と数量の打ち合わせを行う。
『解りました、ドックスさん。これらについて、当方が持ち合わせている造作金具が合致するか、しないかを確かめます。また、ドックスさんが期待される堅牢性、強度が保証できるか否かも検討します。そのうえで、特別に注文を頂いて調製し要望に応えるかを考えましょう。昼過ぎにはその準備ができます』
『解りました。その頃合いにこちらへまいります』
『解りました。準備を整えてお待ちしています』
『では、頼みます』
ドックスはそのように言いおいて、オロンテスの待っているパン売り場へ歩を向けた。
『おう、ドックス、造作金具の件うまくいったか?』
オロンテスが声をかけてくる、ドックスが顔をほころばせる。
『オロンテス隊長、私の用向き知っておられたのですか』
『オキテスから聞いている。どうだ、昼めしを一緒に食べるか。今日はこの天気だ、広場のほうへ行こう』
『ありがとうございます。造作金具類の打ち合わせは午後イチの仕事です。そこで決めたいと考えています』
『そうかそれは重畳!行こう』
二人は連れ立って広場へ足を運んでいく。広場の木陰に場をとって腰を下ろした。
『おう、ドックス、このように二人で昼めしを食べる。初めてだな』
『オロンテス隊長、気を使っていただいてありがとうございます』
『おう、ドックス。これな、スダヌスの売り場から調達してきたつまみ物だ。うまいぞ!口に入れてみな』
『あ~、これはうまい!』ドックスは頬に手を当てる。
『これはだな、スダヌスが自分用に作っているのをもらってきたのだ。食べようぜ、遠慮なくつまめ!』
二人は、ぶどう酒を飲み、パンを食べながら話に花を咲かせた。