ヒカラビ一家の花日記

山の上に住む花農家から 魚沼発のあれこれを

オランダに来ています 4 好みのタイプ

2012年05月30日 | 旅行記

 世界中どこに行っても好みのタイプに出会ったら声をかけてカメラを向けまっショウw。 やっぱ、ショートカットはいいなぁ~。

 4日目、迎えに来てくれたVan Der Zonに連れられて行ったのが予定になかったフェルデガル(G.A.Verdegaal)社。ここのショーハウスにはきわめて興味深い品種がたくさんあった。

10年前のオランダでも会っているし山喜でも会っているポールさん。奥さんが京都の女性。日本語も堪能だ。

 

たとえばこの品種、名前はピンクストーリー。花は全くソルボンヌだが枝が威張らない。

これはピンクデザイン。マレロの花で枝が張らない。しかも早生。

比較に植えられているソルボンヌがまだつぼみのうちに咲いている。(後でTLと判明したが、、、)

ホワイトブルーンス、カサブランカより丈が伸びて花弁が厚い。

 

エンチャント、名前はなつかしいが、サンテンダーよりもずっと早生。

カプリコーン、見たことある花ではないか?

クリエイター、、、ペサロの花だ。

№677、コルバラカラーだ。

もともと切り花農家から始まった球根屋なので、ロスなくきちんと切れて儲かる品種を目標に育種している。

上向きで早生でつぼみから発色するもの。白でもコンカドールの速さ、などなど育種のコンセプトが明確でわかりやすい。

もともと優れた品種をさらに 好みのタイプ に作り変えている感じだ。

ベロニカ、、、ティバーの上向き。

レッドアイズ、、、見たことある花色だ。

ダークロマンス、、、アカプルコだぜ!

サマーブリッシュ、、、なんと、花粉の吹かないコネチカットキング。

 

切り花農家としてはたった今にも作ってみたい好みのタイプが並ぶ。しかし、、、これらの品種が買える量になるにはまだ数年かかるそうだ。しかもコンテナ1車の量と品種が揃うのは何年先か?

そこが大手の会社とその他の会社の違いとなる。大手の会社は品種が紹介されるとだいたい何年で営利品種になり得るか計算ができる。

しかも昨今の球根情勢では、思いがけず消え去る確率も決して低くはないのだ。(ユリも会社も)。だから山喜さんとの取引はサンプル程度だそうだ。何とか買える状況でぜひ紹介してもらいたい。

 

 ここ20年ほどオリエンタルユリは数限りないほどの品種が紹介された。

次々紹介されるがゆえか消費者(市場、花屋)には期待とわがままが膨らんだ。

花弁に切れ込みが入るとか枝のフォーメーションが悪いとか、こだわる必要のないところまで探し出して、評価されることもあった。

作り手側も、車咲きが気に入らないとか2番花が先に色が着くとか、言われなければ分からないところまで取りざたして等級を下げたりした。

これもすべて買い手市場であるがゆえのことである。

球根市場で今や日本は劣勢だそうだ。そこにプラムの問題が。

たのんでも売ってもらえない品種、受注が確定していても急遽キャンセルされてしまう品種が出てくると球根業者は警告する。球根の入手が不安定と言うことは花の納品にも陰りが、、、

確かにネガティブキャンペーンをしているひまはない。食いぶち確保のためには好みのタイプの品種だけと言うわけにはいかない。

品種に幅を持たせて色目をそろえる、OT、OHを組み合わせて生産の安全性を高める、あるいはAH、LAも取り入れて生産と納品の確実性を担保しておく必要もあるのではないだろうか。

 

近くのスティンボーデン社。社長がちょっと、、、こ、こわっ。(これも通訳されてしまった)

 新設した冷蔵庫はCO2コントロール機能付きだ。

プラスサイドでは当然球根は呼吸している。つまり酸欠になるというのだ。

触媒にアンモニアを使ったブラインタイプの冷蔵庫なのでそれが顕著なのだそうだ。

最近オランダの球根会社はどこも施設投資が盛んだ。

展示ハウスもかなり高品質なものだった。

 

 

お昼にステーキをごちそうになった。怖そうな社長さんだが、かなりギャグを飛ばすらしい。

 ひそひそ話で、、、オランダの女性の話で盛り上がった、、、一度、夜の街をお供してみたい。

連れて行ってもらった品質型切り花農家。

切った花はベルトコンベアで作業場へ運ばれる!!!

土が合わないことと生産性でオリエンタルはすべて箱栽培、逆にLAは土耕が常識だそうだ。

この会社、球根会社を介さずに直接球根農家から仕入れたり委託したり。

その結果、良質球根だけでなかったり、希望しないサイズの球根も来たりして高品質生産にかげりが出ているそうな、、、、なんだか自分たちのことを言われているみたいだ。

 

 マークリリー社。育種屋さんですね。最近フレッタとコラボしている。

 ロイヤル、ヴァンザンテン社。創業150年だ。

 

 展示ハウスで勧められたのが、セダノ。シグナムの子供だ。

 はたして好みのタイプになるだろうか?

本社建屋は本当に150年前の建物だ。

 さすがに夕方までハウス廻りをしていると時差ぼけとユリの匂いで頭がボ~~~~と

赤ちゃんが、、、「ガンバろ~~」とこぶしを上げてくれた。

 

 

夕食は近くのレストランでヒラメ料理。魚では鰻とヒラメの消費が多いそうだ。

オランダの子供もいたずらっ子がいる。通る車に水鉄砲でシャー。

オランダの教育水準は高くて世界4位の成績だそうだ。しかも進路決定がとても速くて小学校のうちから志望進路で進学を決めるそうだ、自立も速い。

日が沈むのは9時半過ぎ、、、毎日こんな時間までホテルに帰らない日が続く、、、


 

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