先日のブログ 『並ぶ 英語』 で触れた箱根神社。
高校時代の友人4人でお参りしました。
こちらにお祀りされている御祭神の名前を確認した、友人のみち子さんは
「瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)と木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノ ミコト)だ」
と、嬉しそうに言いました。
古事記によれば
ニニギノミコトは、天にいる天照大御神の孫で、日本を治めるために
天照大御神の命を受けて地上に降りてきた神です。
『天孫降臨』(てんそんこうりん)。
読んで字のごとく、天から孫が降りて君臨する。 もしくは、天照大御神の孫が下りてきて君臨する。
地上に降り立ったニニギノミコトの一目ぼれした相手が、木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)です。
木花(このはな)は、桜を表し、 咲くは咲く。
”桜の花が咲く” という名です。 素敵な名前です。
その名の通り、美しい女性だったようです。
葉室麟(はむろ りん)著 『いのちなりけり』。
こちらの江戸時代を舞台とした時代小説に登場する女性の名が
”咲弥(さくや)”
古事記の「木花咲耶(コノハナサクヤ)姫」から名付けられたとの設定でした。
こうありたい。 と思わせる素敵な女性として描かれていました。
芯の通った強さがあり、優しさがあり、賢く、そして美人。
『花や散るらん』・『影ぞ恋しき』 との三部作で、しっとりとした良い作品でした。
そんなこともあり、私の中で木花咲耶姫は、神話の中で
憧れと親しみを感じる存在なのです。
お参りできて良かった。
古事記によれば
ニニギノミコトは、木花咲耶姫に求婚します。
これを受けて、木花咲耶姫のお父さん神は木花咲耶姫の姉も一緒に差し出しました。
この姉は醜い顔をしていたので、ニニギノミコトは姉のことは送り返してしまいました。
これが間違いのもと。
木花咲耶姫には 「桜の花が咲くように繁栄をもたらす」
姉には 「命が石のように永遠に続く」
の願いが込められていたので、ニニギノミコト以降の天皇は永遠の命を失ってしまった。
と記されています。
さらに、古事記の話は続きます。
木花咲耶姫は美しいだけでなく、強い女性でした。
一夜の共寝で宿した子を、 ニニギノミコトから 「私の子ではあるまい」 と疑われ
「神の子であれば無事に生まれるはずです」
と、出産する小屋に火をつけて、燃え盛る火の中で出産しました。
命がけで証明するとは、凄いです。
みち子さんと御祭神の話をしている時に
残り二人の友人であるゴンとワンコは、話に加わりませんでした。
ひょっとして、
木花咲耶姫について詳しくなかったのかなと思いあたり、
この場を借りて、説明させて頂きました。