そうなんだ。

外国語で知ったこと。

遠慮しないで  日本語・英語

2018-07-04 14:47:01 | グルメ
私の母の客人へのもてなし方は、ひたすら食べさせ飲ますことです。

母の家に遊びに行くと、食事時ではなくとも
フルーツから菓子類、さらに自分の夕飯にとってあるおかずまで出してきて、薦めます。
もちろん飲み物もどんどんつぎ足すし、別の飲み物も薦めてきます。

たまにしか訪れない弟は “竜宮城の接待” と呼び
体型を気にする娘は、ひたすら食べさせられる様を例えて “フォアグラになった気分” と溜息をつきます。

私は 「いらないって言ってるでしょ!」 と時々怒ってしまいます。

さて、場面は変わります。
月曜日にみち子さんとゴンと私で、築地にある 『すしざんまい 奥の院』 でランチをしました。
あらかじめネットでランチメニューを見て、2000円の握り寿司にしようと楽しみにしていました。
当日、みち子さんが

み 「今日は私におごらせて」

私もゴンも 「自分で払うよ」 と固辞しましたが、最終的には 「それでは 」と御馳走になりました。

それからが大変。
2000円の握り寿司を食べるという私たちに、3000円の握り鮨を何度も薦めてきます。
私は量的にも、ネタ的にも2000円の鮨が食べたかったのです。
それに3000円の鮨に入っている貝が苦手だったこともあります。

「3000円のにしなよ」 「2000円のにするよ」。  しばしのやり取りの後で
ようやく、私とゴンは2000円の握りを食べることが許されました。

寿司店のあとは、デザートです。
この日は全部みち子さんが出すと言い張るのです。

私が みかん入りの杏仁豆腐を選ぶと

み 「もっと豪華なのにしなよ。 これはどう?」

と値段が高くて、ごてごてとクリームがてんこ盛りになったのを薦めてきます。

とうとう、私は強い口調で言ってしまいました。

私 「私はもともと遠慮なんかしないから。 食べたいものを選んでるよ」

「遠慮」・・・ひかえること。

英語では、「遠慮しないで」には、様々な言い方があります。
その中で、よく使われるのが

「Don't be shy.  Eat anything you like.」・・・遠慮しないで、好きなものをなんでも食べて

シャイと言う表現は、私を表すのに最も遠い表現です。

話を戻します。 
私が御馳走してもらうにもかかわらず、怒った口調で言ったので
みち子さんは驚き、そして気づいたようにいいました。

み 「そうなんだ。 私は自分が遠慮するから人にすごく薦めちゃうのかもしれない」

私 「そうなんだ。 私は自分が遠慮しないから、あまり人に薦めないんだ」

ここで、私は母の過剰な「飲め・食え」に思い当たりました。
母は常に他人に遠慮するタイプなのです。

そういうことだったんですね。

次からは、怒ったりせずに 「全然遠慮してないよ。 本当にいらないんだよ」 と
優しく伝えようと思いました。
母にもみち子さんにも。 また、必要以上に薦めてくるタイプの人たちに。

お寿司の写真を載せます。
手前が2000円の握り、奥のみち子さんが注文した3000円の握りは大きなアナゴと大きなお椀付き。
遠慮がちなみち子さんは、この大きなアナゴを三等分にして私たちに「食べろ食べろ」言いました。
結果、私たちの方が豪華になったような気がします。
どちらもセルフのコーヒーが食後に頂けました。



みち子さん、ご馳走様。
怒ってごめんね。





コメント (4)
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