故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

息子の苦悩

2018-11-02 08:04:59 | プロジェクトエンジニアー

タイトルは、「気品」です。
帝国ホテル前の彫像です。
気品とは?と挑戦しました。


今日のタイトルは、「息子の苦悩」です。
私は、60歳の再婚をするために家を出ました。
残った家は、ローンの残金ごと、息子に譲りました。

息子は家長になろうと一生懸命です。
システムエンジニアーの道を目指して転職をしました。
受かるとは思わなかった会社に採用されました。
当然のことながら、業務はきつい。
分らないことだらけです。
息子の苦悩は、力不足の自分を責めることから始まりました。
高い壁を見上げて、ため息をつくばかりです。
僕には向いていない。
どうしても興味がわかないと、背をむけようとしています。

辛くてどうしようもなく私に電話がありました。
私にローン残金の支払い能力があるかを確認したかったのでしょう。
自分が挫折した時の用心のためです。
そんなところは、父親譲りでしっかりしているところです。

さて、仕事に対する苦悩について相談も受けました。
私の答えは、いたってシンプルです。
能力不足のお前に責任はない。
新しく入った会社の採用担当の責任です。
システムエンジニアーとして、会社の力になると思ったから採用したのだよ。
堂々と、わからないことは質問をしなさい。
とアドバイスをした。

私は、34歳で外資系の会社にサービスエンジニアーとして転職した。
英語は話せないし、サービスエンジニアーとしての経験もなかった。
転職2日目に、英語のマニュアルを渡されて、製粉会社に一人で行かされた。
働きが悪くなったロール機の修理のためでした。
初めて見る機械で、構造も機能も知りませんでした。
「どうだったら、よいのですか」と顧客に質問した。
「これまでは、こう動いて機能したんだよ」と顧客は真剣な顔で答えた。
「どうしたらよくなると思いますか」と次の質問をする私でした。
「多分こうすればよくなると考えている」と顧客のエンジニアーチームが答えた。
「では、それでやってみてください」と答える私です。
手も出さなければ、指示もしないで傍で見ていました。
私がその時わかったことは、この方たちは直す方法を知っているが、
メーカーが立ち合って、許可が欲しかったのだと理解しました。
分解して、機能がわかり怪しいと思ったところを、今までの知識で指摘しました。
見事当たって、私は感謝されました。

息子にこんな経験を話しました。
知らないと言えないんだよと、再度言いました。
そういう息子は、笑っていました。
お父さんは、たいしたもんだよ。

覚悟して 知らないと言え 猫君に

2018年11月2日

コメント
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