タイトルは、「気品」です。
帝国ホテル前の彫像です。
気品とは?と挑戦しました。
今日のタイトルは、「息子の苦悩」です。
私は、60歳の再婚をするために家を出ました。
残った家は、ローンの残金ごと、息子に譲りました。
息子は家長になろうと一生懸命です。
システムエンジニアーの道を目指して転職をしました。
受かるとは思わなかった会社に採用されました。
当然のことながら、業務はきつい。
分らないことだらけです。
息子の苦悩は、力不足の自分を責めることから始まりました。
高い壁を見上げて、ため息をつくばかりです。
僕には向いていない。
どうしても興味がわかないと、背をむけようとしています。
辛くてどうしようもなく私に電話がありました。
私にローン残金の支払い能力があるかを確認したかったのでしょう。
自分が挫折した時の用心のためです。
そんなところは、父親譲りでしっかりしているところです。
さて、仕事に対する苦悩について相談も受けました。
私の答えは、いたってシンプルです。
能力不足のお前に責任はない。
新しく入った会社の採用担当の責任です。
システムエンジニアーとして、会社の力になると思ったから採用したのだよ。
堂々と、わからないことは質問をしなさい。
とアドバイスをした。
私は、34歳で外資系の会社にサービスエンジニアーとして転職した。
英語は話せないし、サービスエンジニアーとしての経験もなかった。
転職2日目に、英語のマニュアルを渡されて、製粉会社に一人で行かされた。
働きが悪くなったロール機の修理のためでした。
初めて見る機械で、構造も機能も知りませんでした。
「どうだったら、よいのですか」と顧客に質問した。
「これまでは、こう動いて機能したんだよ」と顧客は真剣な顔で答えた。
「どうしたらよくなると思いますか」と次の質問をする私でした。
「多分こうすればよくなると考えている」と顧客のエンジニアーチームが答えた。
「では、それでやってみてください」と答える私です。
手も出さなければ、指示もしないで傍で見ていました。
私がその時わかったことは、この方たちは直す方法を知っているが、
メーカーが立ち合って、許可が欲しかったのだと理解しました。
分解して、機能がわかり怪しいと思ったところを、今までの知識で指摘しました。
見事当たって、私は感謝されました。
息子にこんな経験を話しました。
知らないと言えないんだよと、再度言いました。
そういう息子は、笑っていました。
お父さんは、たいしたもんだよ。
覚悟して 知らないと言え 猫君に
2018年11月2日