故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

点から点の生活(Part4,時間編(続き))

2018-11-27 06:47:44 | プロジェクトエンジニアー

私達には、謎の「恋心」です。
ふわふわふわと、今日も飛んでいきます。


昨日は、「点から点の生活、時間編」について書いていました。
時間が足りず、途中で書くのをやめました。

今日は、「点から点の生活、時間編(続き)」というタイトルで、さらに考えてみます。
自分は何をしたいか、何ができるのか。
若い時から、大いに悩み挫折してきました。
私は、運よく転職を繰り返すことができました。
辞めた会社に出戻りすることが、2回ありました。
さらに、3回目のチャンスもありました。
どこの会社に行っても、似たような仕事をしていました。
技術畑でありながら営業もやりました。
それぞれの会社で仕事ができるようになると、誘われるものです。
どこの会社でも、人材が欲しい。

転職するごとに、住む場所が変わりました。
子供が増えるごとに、条件のよい職場へ転職をしました。
条件が良いということは、個人の自由時間が犠牲になることでもあった。
仕事に夢中になることで、多くのものを失ってもきた。
まさに、点から点の生活でした。
飲むのも遊ぶのも同じ環境(仕事仲間)で暮らす人たちとでした。
出張しても、出張先とホテルの往復でした。
出張先が、海外であれ状況は変わりませんでした。
故郷広島に出張したとしても、他の都市に行くのと一緒でした。
高校、予備校まで過ごした故郷ですが、飲みに行く場所さえ知りませんでした。

転職に合わせて、住所も変わる。
せっかく親しくなった方たちと泣く泣く別れてきました。
そして新たな場所で、近所付き合いを始める。
自分が何をしたいかよりも、家族や自分の生活が優先する日々でした。
そして、仕事は何ができるかに変わってきました。
経験で何ができるかの幅が広がったからです。

残念ですが、そんな生活の繰り返しでした。
東京にいながら、東京タワーに上ったことがありません。
遊ぶということとは無縁の生活です。
そして、楽しむという言葉さえ忘れていました。

かみさんを亡くして、故郷広島に帰ることがありました。
そこで、妻と会うことができました。
その後、妻と会うことで故郷広島の良さを知ることができました。
妻は、生まれ育った島で60年間を過ごしました。
妻から、「その土地で暮らす」ということを学びました。

その後、東京で3年、この地で3年を一緒に過ごすことになりました。
「点から点の生活」からやっと抜け出た感じです。
私の「点から点の生活」は、仕事環境だったのです。
やっと、自分の周り(生活環境)が大切なものだと知りました。
情けないともいえる。嬉しいとも思える。

カフェに来られるのは、圧倒的に女性が多い。
家族が一緒の週末は、家で過ごされる。
家族とどっかに出かける。
一人になるウィークデーは友人とカフェに来てお茶を飲み話される。
女性たちは、その土地に根付いている。
そして楽しむのが上手だと感じる。

この地では、男たちも同様です。
夜や週末には仕事を離れ、近所や地域の方たちと飲んだり遊んでいる。
この地では、それぞれ仕事とは違った役割があるからです。
都会では、このようなチャンスは少なかった。
やろうと思えば、できたかもしれない。

人生には、空間と時間が関わります。
空間は、土地で会ったり働く場所であまり変化がないともいえるでしょう。
しかし、時間にはその人の人生(想いや生活スタイル)が大いに関わっていて、
個人の生活を変化させてしまう。

この「時間」について、一律にするわけにはいかないはずです。
同じ空間にいるから、同じように時間が流れるわけではない。
都会から地方へ「移住」を考えるとき、見落とされる盲点です。
この空間で過ごせば、同じように幸せになるとは限らない。
人には、時間に関する事情があるのです。
友人であった二人が、一人は結婚し他方は未婚の場合、だんだんと話が合わなくなる。
同じ土地で暮らしていても、起こることです。

若い女性は、時間を使うのが上手です。
結婚したら自分の時間が持てなくなることを、母たちをみて知っています。
それならと、都会に出てやりたいことに挑戦するかとより強く思う。
若いこの時の密度が違う。
エネルギー(熱量)は、同じ年代の男たちより強いかもしれない。
この時間に対する概念の違いに私たちは気づかなければならない。
空間提供(移住)ではない、時間の過ごし方について私たちは提案しないと、
若い女性は納得してくれないのではないだろうか。

また、時間がきました。
またの機会とします。

コーヒーの 湯気に思いし ちぐはぐの

2018年11月27日

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする