故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

あのね

2016-02-06 06:10:27 | よもやま話


鳴門海峡夕景です。
面接試験が終わり、東京への道を急いでいました。
いつしか、東京が帰る所になっていたのです。



おばあちゃん、あのね僕おしっこしちゃったんだ。
そりゃ、大変だね。着替えなきゃ風邪ひいちゃうよ。

ママに言わないでね。

言いませんよ。さあ、はきかえようね。
こっちにおいで、おばあちゃんと一緒に寝ようね。

朝になると、大きな世界地図のふとんが干されるのでした。
ママから、あらまと笑顔混じりに見られるのでした。

僕は、もうおしっこのことは忘れてにこにこしています。
あのねママ、おしっこが勝手に出てきちゃったんだよ。

そうなの。寝る前におしっこによく言い聞かせましょうね。
僕がいいよというまで出てこないようにしなさいってね。

わかったよ。

こんなやりとりを許してくれたらよかったんですが、私は尻をよくたたかれました。
ある時は、姉に濡れ衣を着せられたこともありました。
おねしょをした小学生の姉は、私のパンツめがけてやかんの水をかけました。
それでも寝惚けている私は、姉のふとんに移されて朝を迎えました。
私のおねしょを発見したのは姉でした。
怒られた私を見て姉はどう思ったんでしょう。

大人になって、教えてもらいました。二人で大笑いしました。
姉は、私のまつげも切りました。私のまつげはカールするほど長かったのです。
これも大人になって聞きました。

遠い昔の「あのね」でした。

2016年2月6日


コメント
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