Afternoon Avenue 25 (by hide_boo)

Perfumeと乃木坂46、IZ*ONEなどのアイドルやクルマやバイク、好きなものついて、だらだら綴ります。

Moony Night / 風

2013-07-10 07:34:12 | Weblog



風の5枚目のアルバム「Moony Night 」。前作「海風」の翌年にリリースされ、風のオリジナルアルバム(スタジオアルバム)としては、最後の作品。



タイトルやジャケットデザイン、曲調等トータルなイメージは「Windless Blue 」に戻った感があるが、よりAOR的な凝ったアレンジになっている。



タイトル曲である「月が射す夜」、シングルカットされた「ByeBye」がこのアルバムの顔だが、2曲目の「あとがき」が秀逸。ミディアムテンポのゆったりとした曲だが、柔らかいシンセリードのイントロと夕景の描写から入る歌詞の世界が、切ない気持ちにさせてくれる。



「月が射す夜」は、スタッカートの利いたピアノフレーズが印象的なアップテンポな曲、歌詞は伊勢正三らしい恋人への独白と季節の描写が交錯した小説のような世界で、曲調とアンマッチのようでいて、聞き込んでいくうちに魅了されていた。



ただこの「聞き込んでいく」というのが曲者で、前作の「海風」からアレンジが鮮やか過ぎて、歌詞が一発で入って来ない、という面がある。咀嚼して歌詞の世界に入り込むと、決して歌詞を蔑ろにはしていないのだが、カッコ良すぎるんだ、サウンドが。



最初に書いたように、このアルバムをもって風は解散する。3作目以降ほとんど共作が無く、厳密には二人のソロアーティストが一つのテーマでコラボするユニットだったというのが実際だから、"おそかれはやかれ"解散するだろうと、風に夢中だった中学生当時もわかっていたような気がする。



気がつけば、リリースされて30年以上たつのに、未だに飽くこと無く聴き続けられるアルバムを作ってくれたことを伊勢正三、大久保一久の二人に
感謝したい。