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顔 FACE / 横山秀夫

2005-05-19 21:18:47 | 読書
顔 FACE / 横山秀夫

書名:顔 FACE
著者:横山秀夫
出版:2005年04月 徳間書店(徳間文庫)
ISBN:4198922330
価格:620(税込)


これも東京出張の移動時間に読んだ本です。

横山秀夫の小説は「陰の季節」だけ読んだことがあって、それなりに面白かったんですが、残念ながら短編ってあんまり自分の中では評価されてないんです。
自分にとって、読書ではとにかく没入したいので、ある程度の長さが必要なんだと思います。
それでどうしても長編贔屓になってしまって、短編は「ちょっとした時間つぶし」役という不遇な状況に。

横山秀夫原作の「半落ち」は嫁さんが観たいと言っていたので、正月頃にWOWOWで放映してたのを録画してました。
先日、やっと観た嫁さんの感想は「ちゃんとした映画だった」と彼女にしては高評価でした。
ちなみに録画していた映画の方は、空き容量が不足気味だったんでソッコーで削除されました。
日本人にしか分からないであろう寺尾聰の演技が気に入った、ということなんですが、自分は観てないので分かりません。
またそのうちWOWOWで放映されるので、そのとき録って観ようと思ってます。

嫁さんの評価を受けて、きっと原作の小説も面白いんだろうと期待。
本屋の文庫コーナーで「半落ち」を探したんですが見当たらず…どうやらまだ文庫化されてないようです。
売れてるウチは文庫化しないだろうから、待つしかないな。(本は文庫でしか買わない人です)

と、諦めてたところで「顔 FACE」という本が発売されているのを発見。
「陰の季節」で婦警が失踪する話があったんですが、その婦警を主人公にした話とのこと。
短編だけど同じ主人公のシリーズなので、これなら没頭できるかも、と思って購入。

主人公は似顔絵担当の婦警。
「陰の季節」では問題を起こした側(でも原因は上司)でしたが、この「顔」では彼女がその事件を乗り越えていく様を、警察組織と組織に属する人間たちのさまざまな問題も絡めつつ、いくつかの似顔絵関連エピソードを通して描いてました。

個人的には主人公の婦警の性格が固過ぎるように思えて、あまり感情移入できなかったんですが、小説としては面白かったです。
「なんかウマいなぁ」という印象で、派手さは無いけど玄人好みって感じ。
この話、仲間由紀恵が主演で映像化されてるそうで、ちょっと観てみたいですね。
「ごくせん」は全く観てないんで、自分にとって仲間由紀恵は「ヤンクミ」ではなくトリックの「貧乳マジシャン・山田奈緒子」なんですが。