OZ.

Opened Zipper

内なる宇宙

1997-11-19 12:00:00 | 旧 Opened Zipper
風邪をひいたようです。
咳や鼻は出ないんですが、どうも調子が悪いです。
私の場合は腰が壊れているので、体調が悪いとすぐに腰にきます。
朝起きたときに『ああぁ、今日は駄目だな』という雰囲気を感じるんです、腰に。
で、その日は安静に過ごすことになります。
1日大人しくしてれば、たいてい腰の方は大丈夫になりますから。
(万全ではありませんが)
昨日の朝にまたそのヤバイ雰囲気を感じて、昨日は会社を休みました。

折角の休みなので、ベッドに入ったままのんびり本でも読んで過ごすことにしました。
ちょっと前に買ったけど、時間がなくてまだ読んでいなかった『内なる宇宙』。
ジェイムズ・パトリック・ホーガンという人の書いたハードSFです。

『星を継ぐもの』『ガニメデの優しい巨人』『巨人たちの星』という3部作があるのですが、その続編になります。
3部作で完結したはずだったんですけどね・・・いつの間にか続編が書かれていました。
数年前にハードカバーで出ていたそうですが、今年になって文庫本で出版されるまで全く知らなかったです。
疎くなったもんだ、昔はとってもSFだったのになあ。

小学生の頃に(順当に)ジュブナイルSFからハマッて、1日1冊くらいのペースで読んでいました。
そのまま中学、高校とSFをひきずっていったんですが、他の趣味もだんだん増えてきたために、次第にSFの濃度が低くなって・・・
それでも今でもSFが好きなことには変わりはなく、贔屓の作家の小説は押さえるようにしています。

ホーガンもそんな作家のひとり。
ハードSFなんですが、とってもハッピーエンドな人です。
終盤の展開にハラハラしつつ、『でもホーガンだから絶対ハッピーエンドだな』と心の片隅で安心しながら読んだりしてます。
でも御都合主義な、いい加減なSFじゃありません。
『これこそSFだ』と叫びたくなるような、SF好きには嬉しい作品ばかりです。

さて、シリーズの新作の『内なる宇宙』を読もうと思ったんですが、前作のストーリはぼんやりとしか覚えていないし、感動もすでに薄れています。
こういうとき私は、1作目から読み返さないと気が済まない質です。
お陰で筆の遅い作家のシリーズの単行本なんて、新作が出る度に全部読み直しです。(あなたの話ですよ、夢枕獏さん)
そこで『星を継ぐもの』から読み直しになりました。

・・・月面調査隊が赤い宇宙服を来た男の死体を発見する。
調査の結果、この男は5万年以上前に死んでいたと判明。
解剖学的には完全にヒトだが、地球の人間とは考えられない。
この男は何者なのか?どこからやってきたのか?何故死んだのか?・・・

そうそう、こんな話だった。
この謎からグイグイと引き込まれて、気がついたら最後まで読んでしまってたんだよなあ、となつかしく思い出しました。
しかし今回は違いました。
『星を継ぐもの』を読み始めて、気がついたら・・・すっかり眠ってしまってました。
気がついたら、もう夕方だったのです・・・ああ、良く寝た。
読書はまた次の機会に。

■『星を継ぐもの』(1977年)
   Inherit the Stars ¥400
■『ガニメデの優しい巨人』(1978年)
   The Gentle Giants of Ganymede ¥400
■『巨人たちの星』(1981年)
   Giants' Start ¥550
■『内なる宇宙』(1991年)
   Entoverse 上下巻各¥660(税別)

著者:J・P・ホーガン(James Patrick Hogan)
訳者:池 央耿(いけ ひろあき)
発行:東京創元社 創元SF文庫

購入した当時は創元SF文庫ではなく、創元推理文庫でした。
価格は購入当時のものです。
前3作の価格はもう少し上がってるでしょうね。