OZ.

Opened Zipper

極細通勤ルート

1997-11-05 12:00:00 | 旧 Opened Zipper
これは私の通勤ルートの一部。
駐車場から自分の会社Aへと向かう途中で、隣の会社Bの敷地内を無断で横切っています。
その会社Bのさらに隣の会社Cとの境に、ブロックが並べられています。
一応ブロック塀と呼ぶのでしょうか・・・それにしちゃ低すぎるけど。

会社Bの敷地を横断することに対して、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ後ろめたさを感じていました。
そこで、会社BとCの境界線上なら少しは罪は軽いかも、という勝手な理屈をこねた挙げ句に、このブロックの上を通るようになりました。
それに、この上を通る方が少し近道にもなるのです・・・多分数十cm程度の差でしょうが。

ちなみに最後までこのブロックの上を歩いて横断するのではありません。
この写真で説明すると、左上に車が停まっている辺りでブロックからは降ります。
それ以上進むと、芝生に突入してしまうのです。
(私はここを終点と名付けています)
結局、会社Bの敷地内に侵入することに変わりはない訳ですが、まあ気分の問題です。

こんなに低いブロックですが、上を適当に歩いていると、そのうちバランスを崩してブロックから降りてしまいます。
歳をとってバランス感覚がへろへろになっているのですね。
さすがに降りてしまったら、もう一度ブロックの上に戻るようなことはしません。
私もオトナですから。

しかし毎日ブロックの上を歩いているうちに、ちょっと意地になってきました。
終点まで落ちずに行く。
この事に、こだわるようになってきました。
気が付けば、ブロックの上で両腕を広げてバランスをとっている自分がいます。
まるでお子様のよう。
もし他人に見られていたらと思うと、とても恥ずかしかったので、これは控えることにしました。

さて私はオトナなんですが、毎日子供じみた行為を続けるうちに、考え方まで子供に戻ってしまったようです。
ブロックの上を歩くときに、頭の中で勝手にルールを作っていたのです。

もし終点まで降りずに行けたら、今日はコーヒーを飲むことを自分に許そう。
(でもそれはルール違反だぞ)
もし終点まで行けずに降りてしまったら、今日は昼飯ヌキだ。
(ダイエット中だからちょうど良いや)
もし終点まで降りずに行けたら、100歳まで長生きできる。
(寝たきりで100まで生きてもつまんないぞ、たぶん)
もし終点まで行けずに降りてしまったら、オヤジは死んでしまう。
(オイオイ勝手にオヤジ殺すなよ)

最近は慣れてきたのか、ほぼ確実に終点までブロックの上を進めるようになりました。
今日もまた自分に都合の良いルールを勝手に作って、ひとりほくそえみながら通勤するのです。
オトナゲ無い。

これ、出勤時にしかやってません。
退勤時は暗くて見えないこともあるし。