玄関前にある梅の木の蕾が膨らんで、その花びらを広げ始めている。
今日2月3日は節分だが、我が家では夕刻過ぎに「豆まき」をする。
すでに昨日、大豆を水に浸し洗いしてから笊に揚げて乾かしてある。
必需品である「鰯」も、形の良い大きいものを買ってきて用意した。
垣根のヒイラギの木から、枝を切り取ってきて2本の串も作った。
食べるための恵方巻の太巻き寿司も、出来合いの物だが買ってきた。
後は、時間を見て大豆を煎り焼いて一升桝にいれる。
それから鰯を焼いて、その頭だけをヒイラギの枝串に刺す。
これを煎り豆の入った一升桝に載せて、一旦神棚に奉納する。
その後で、鰯の頭のついたヒイラギを 家の門の両脇に立て刺す。
子供の頃に「この臭いが厄除けになる」と聴かされたものだ。
夕刻を迎えたころから豆まきを行う。これはどうも男の役目らしい。
「福はうち、福はうち、鬼はそと~」を繰り返す。
神棚からはじまり、家の中 玄関前 庭から納屋 裏庭 お稲荷様まで。
そして夕食の際には豆を食べ、鰯を食べて身体と家内の安全を祈る。
残った豆は、数日後の初午の日に「しもつかれ」の食材に利用する。
『昔の人は無駄なく、うまく考えたものだ!』と、ひげ爺の独り言。
門脇に2本立てた鰯の頭は、時間も経ずして犬の好物に変わってる。