遅かった春を取り戻すように花が咲き、緑が濃くなって来ています。
写真の道はもう2週間もすれば、緑のトンネルになるでしょう。 ところで、木々の芽吹きは、違った樹種が一度に始まるわけではありません。 時間差・?? 週刊差程をもって、見事な調和の中でまるで譲り合うように芽吹いてゆきます。
この辺りでは、一番芽吹きが早いのは、イタヤカエデやハウチワカエデ等のカエデ族です。カエデは花を多くつけます。イタヤは黄色、ハウチワは赤です。小さな花を簪(かんざし)のように鈴なりにつけます。ですから遠くから見ると、まるで黄・紅葉したように見えます。 私たちはこれを「春もみじ」と呼んでいます。
そして、どんぐり(北海道はミズナラ)、シラカバ、ヤナギ族が芽吹きます。どんぐりは赤茶が目立ちます。シラカバやヤナギは鮮やかな黄緑です。ブナも同じ頃。
今未だ、芽吹きいていないのは、クルミ族、ホウ、ヤチダモ この一族は葉っぱが大きいのですね。 先に咲いてしまうと、葉っぱの小さい一族に迷惑をかけてしまいますからね。
森全体から考えれば、林床(りんしょう・森の地面)にある野の草花が先に花をつけ、緑色になります。 キバナノアマナ、イチゲさん達、カタクリ、エゾエンゴサク 彼らは森の妖精と呼ばれるくらいですから・・・、一気に咲いて、子孫のために種を作って、樹木が葉っぱを広げ、地面が日陰になる前に消えてゆきます。
春の森はドラマステックに、お互いにお先にどうぞと譲り合うように展開し、初夏へと移ってゆきます。