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普及キャンペーンばかり目立つ「マイナンバー」

2020-06-29 20:39:10 | 徒然

政府の「キャッシュレス推進キャンペーン」が、明日で終了する。
お店やネット通販などで見かけた、「5%還元キャンペーン」と、銘打ったキャンペーンのことだ。
この政府の「キャッシュレス推進キャンペーン」に合わせて、イオン系の店舗では「現金でポイント付与」をしていたポイントカードなどは、今年の4月からポイント内容が変更され、特典が随分減った。
イオン:WAON POINTカート特典変更のお知らせ

これを機に、クレジットカード払いや電子マネーWAONに切り替えられた方も、いらっしゃるかもしれない。

政府の「キャッシュレス推進」の理由は、
1.インバウンド対策
2.経費の削減
という2つの目的があるようだ。
マネーポスト:政府がキャッシュレス化を進める理由(2019年5月4日配信記事)

確かに、日本は「現金主義の国」といわれ、キャッシュカードなどによるキャッシュレス決済は、諸外国に比べると進んでいないと思う。
その背景には、クレジットカードそのものをつくるハードルが高い、ということもあるのでは?と、感じている。
安定的な仕事による収入や資産が無くては、クレジットカードそのものをつくることができないからだ。
とはいうものの、30年くらい前に比べれば随分つくりやすくなった、という気はしている。

ただ、そのキャッシュレスとマイナンバーカードの推進を兼ねて、来月からは「マイナポイント」が、始まることになっている。
総務省:マイナポイント事業

そこで単純な疑問なのだが、キャッシュレスとマイナンバーの普及の目的は、それぞれ違うはずなのでは?という点だ。
マイナンバーに関しては、「定額給付金」の受け取りで、政府は当初「マイナンバーによる申請」を勧めたが、結局重複申請など様々なトラブルが発生したため、多くの自治体では「マイナンバーによる申請」ではなく「郵送による申請」を勧めることになった。
そのようなゴタゴタがあったために、大都市での給付申請書類の送付が遅れたり、給付そのものに遅れが生じたりした。

このような状況になると、「マイナンバーの目的は、何だったのか?」ということを、政府はすっかり忘れているのでは?という、気がしてくる。
とにかく「マイナンバーの普及目的」で、様々な策を出し、そこにそれなりの税金を投入しているはずだ。
何より、投入した税金に対する「対費用効果」ということを考えると、首をかしげたくなるばかりの結果だ。

このようなことが起きてしまう最大の理由は「マイナンバーカードの目的」を、ずっかり忘れているからなのではないか?という気がしている。
「マイナンバーカード」導入に当たっては、様々な反対があった。
一番の反対理由が、「個人情報の管理の不安」だったのではないだろうか?
もう一つは「必要性が感じられない」という、2点だったように思うのだ。
これらの問題を、解決するような動きがあったのだろうか?

今の政府の「マイナンバー普及策」は、本来の「マイナンバーの目的」から外れ、「普及」が目的になっているのではないだろうか?
ただ多くの人たちは、「普及目的」で「マイナンバー」をつくる動機にはなっていない、ということに政府(とキャンペーンを企画している人たち)は、気づく必要があるのではないだろうか?

 



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