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固定概念を変える為のCM

2017-11-22 21:00:27 | CMウォッチ

白鶴酒造のテレビCMに、「ワイングラスで大吟醸」がある。
白鶴酒造:大吟醸
白鶴酒造のサイトにアクセスしたとき、20歳以上かどうかの確認画面が出てくるかもしれないが、このような確認画面そのものが、未成年者の飲酒を避ける為には必要なことなのだろう。

これまで、日本酒と言えばコップ酒とか、熱燗をお猪口で、あるいは鏡割りのように枡酒というが、一般的な日本酒を飲む時のイメージだと思う。
少なくとも「おしゃれさ」という点では、ワインなどに比べ「おしゃれさ」は無かったと思う。
かといって、「とりあえずビール」という感じでもない(最近では「とりあえず、ビール」というのは、いかがなものか?という意見もあるようだが)。
お酒を飲む場面では、日本酒そのものが一番手、二番手で選ばれるお酒ではなくなりつつある、というのが現状だろう。
だからこそ、各酒造メーカーは「日本酒の拡大」を模索しているのだと思う。

その一つが「ワイングラスで大吟醸」という、アプローチなのだと思う。
実際、このCM以前から「ワイングラスに合う大吟醸」というコンテストが、2011年ごろから始まっている。
ワイングラスでおいしい日本酒アワード
ワイングラスでおいしい日本酒なら、普通にコップ酒で飲んでも美味しいとは思うのだが、何故「ワイングラス」にこだわったのか?という点が重要なのだと思う。

大きな理由として考えられるのは、海外での日本食ブームだ。
ご存じのように海外では「ヘルシーな食事」として、日本食がブームになっている。
中には、日本食とは言い難い「日本食風」のレストランも多々あるが、それでも日本の伝統的な食材や調理法は、海外でも取り入れられている。
そのような「海外での日本食ブーム」に合わせる、という意味もあってこのような「ワイングラスで日本酒」ということになったのだろう。

本当にそれだけだろうか?
バブル真っ盛りの頃、イタリアンレストランの運営にかかわっていた方から「意外に思うかもしれないけど、イタリアンに日本酒って合うんだよ」と、教えてもらったことがある。
その時には「え~~」と思ったが、その「え~~」の中には、イタリアンが並んだテーブルにお猪口がある、というイメージを持っていたからかもしれない。
「食事とお酒」の関係は、切っても切れない関係があるからだ。
もちろん、家庭料理ではお父さんの晩酌という場面になるのだろうが、外食その中でもディナーとなれば、食事全体の雰囲気に合ったお酒がセットになる。
その時、少なくともコップ酒では、場違いだろう。
やはりそれなりの雰囲気に合ったグラスで、お酒を楽しむ必要があるのだ。
それを表現しているのが、白鶴酒造のCMということになると思う。

日本酒に限らず、どのようなお酒でも飲みたいお酒を飲むことが、一番楽しいと思う。
ただ、そのためには日本酒には〇〇で飲む、という固定概念を持っていては楽しめない、ということなのかもしれない。

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文化
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