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「人手不足」を分析すると、見えてくること

2017-11-24 22:10:55 | ビジネス

Yahoo!のトピックスに、「正社員不足、過去最高49.1%」という、帝国データバンクの記事が掲載されていた。
帝国データバンク:人手不足に対する企業の動向調査(2017年10月)

見出しだけをみれば、全業種で人手不足の傾向があるような印象を受けるが、その実態はある特定の業種に集中している、ということが分かる。
「東日本大震災」以来、建築をはじめとする土木関係の人材不足は、以前から指摘をされていて、2020年の東京オリンピック開催により、オリンピック関連施設の建設と災害復興と重なり、人手が足りないということは随分前から指摘されていた。
1964年の東京オリンピックの時は、朝ドラ「ひよっこ」で描かれていたように、地方から出稼ぎ労働者として土木産業に従事していた。
日本全国から労働者が集まっていた、という時代でもあったのだ。
しかし今は、地方から労働者を集めたくても、地方から集まる人そのものがいない。
既に、都市部に人口が集中してしまっているからだ。

帝国データバンクの調査で、一番正社員不足とされている「IT情報サービス」という分野は、まだまだ新しい産業の為、人材確保そのものが難し部分はあると思う。
企業が「正社員」として期待している技能を持った人材そのものが不足している、ということが考えられる。
であれば、「人の教育」ということが最優先されると思うのだが、IT企業に限らず、今の多くの企業は「人手」と考えても、「人材」とは考えてはいない傾向があるように感じている。
おそらく、それなりのスキルを持った人の人手不足であって、どのような人でも構わない、という意味での「人手不足」ということだと思う。

そのほかに上げられている業種や職種の多くは、いわゆる「クレーマー」と呼ばれる人たちと接する機会が多い業種や職種ということが分かる。
誰だって「クレーマー」と呼ばれる人たちとは、接したくはないだろう。
それだけではなく、賃金という面で考えても、決して高い賃金が支払われている業種や職種ではない。
一般的に言われる「サービス業」は、以前から「低賃金、ストレス過多」の職種と言われている。
短期間で人が入れ替わるのもこの業種では、当たり前のこととなっている。
そのため「人手」も足りないが、「人材」も足りていない、という状況になっている。

先日、三菱UFJフィナンシャルが、大規模なリストラ策を打ち出した。
MSN:三菱UFJ「約1万人削減」銀行員受難の時代がくる
単純に約1万人の人手が、人手不足の業種に移行するのであれば、「人手不足」はある程度解消されるはずだが、元銀行員のスキルと今現在人手不足とされている業種や職種が求めているスキルとは、大きく違うはずだ。
まして、銀行員は元々給与面や待遇面などで他の業種よりも恵まれていた業種でもある。
そのような人たちが、「ひよっこ」のお父さんのように建築現場で働く、ということは考えにくい。
まして、リストラの対象となるのは、40代以上の体力的にも衰え(と言っては失礼だが)が見え始めた世代が中心だろう。

今の人手不足の要因は、企業側が「人材教育」に力を入れず、スキルを求めているという「アンマッチング」な部分があったり、元々「低賃金で過ストレス」という職場環境や待遇面での問題が根深くあるなど、様々な問題要素が含まれ、多くの人が「携わりたくない」と思っている職種である、ということを「人手不足」の業種団体や企業が認識をし考える必要があるのではないだろうか?

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