私のXに面白いポストがあった。
それが昨年Apple社の研究者が発表した、AIに関する論文だ。
ITMedia NEWS: 「現在のLLMに真の推論は困難」ーAppleの研究者らが論文発表
今社会的に(というべきか?)AI万能のように言われ始めている。
それを表すのが、「AIに奪われる仕事」がある。
確かに、単純なルーティンのような仕事であれば、AIに取って代われる可能性は高いと思う。
一方で、「AIに奪われない仕事」と呼ばれる仕事がある。
介護や看護といった、「対人性の高い仕事」に関してはAIに取って代われない、ということだ。
介護や看護はAIに取って代われないのに、同じ医療関連の仕事でありその頂点とも言えそうな医師については、AIに取って代わられるという指摘もある。
病理データが積み重ねれられれば、AIの方が的確な診断ができる。
同様に、患者のレントゲンやCT、MRIなどのデータがあれば、ロボット手術もAIに任せられるのでは?とも言われている。
確かに、現在のロボット手術を行う為には、ロボット手術に対して習熟した外科医が必要とされている。
患者の肉体的負担が少なく、回復も早いと期待されているロボット手術だが、ロボットを操作する外科医の技術が伴わなければ、重大な医療ミスが起きる可能性が高いのもまた、現在のロボット手術なのだ。
そのような医療ミスを回避する為にもAIを活用しよう、という動きがあるのは、当然だろう。
他にも「ブルシット・ジョブ(「クソどうでも良い仕事」)」と呼ばれる職業にも、AIに取って代わられるという指摘がされている。
「ブルシット・ジョブ」と呼ばれる仕事の中でも、コンサルティング業などはその筆頭とも言われている。
理由は、データを分析し、成功事例と照らし合わせて、「こうすれば、こうなります」という、ことを言っていって高額なコンサルティング料を取っている、というコンサルタントが多いからかもしれない。
上述したように、これまで「高収入」が期待されていた職業に対して、AIが取って代わる、ということが言われ始めているのだ。
ところが、それほど安易にAI万能と考えるのは、どうなのか?というのがApple社の研究員が行った実験だ。
データを集め蓄積されれば人よりも的確な判断ができる、と言われていたAIだがその情報量が多すぎても、難しいらしい。
その理由を考えてみると、情報の蓄積に対して、特定のパターンを当てはめれば、人よりも的確に・早く出来るのだが、そこに不規則性のあるデータなどが加わることで、「予測することができなくなる」という状況に、陥ってしまうということらしい。
ということは、パターン化できないモノ・コトを想像したりすることは、AIは苦手ということになる。
その極致と言えるのが、人の存在ということなのだと思う。
だからこそ、介護や看護といったヒューマンパワーの能力を必要とされる仕事は、AIではできないのだ。
だからこそ、これからの人達は「ヒューマンパワー」となるモノを身に付ける必要があると思うし、その素地となるのが教養なのではないだろうか?
パターン化された解答を求める学習では、AIに負ける人を育てるようなものになってしまうのでは?
How toを求めるような仕事ではなく、自ら思考しチャレンジすることができる力が求められる仕事とはなにか?これからのビジネスはその視点が重要になってくると、Apple社の論文は示唆しているように思うのだ。
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