ForbesJapanに面白い記事があった。
Forbes Japan:ストリーミングが生んだ日本の音楽の音楽産業革命ー『プラスチックラブ』から『アイドル』まで
エントリのタイトルと、記事のタイトルが違うので、関連が分からないと思われるかもしれない。
J-Popファンの方にとって、今やストリーミングで音楽を聴く、ということは当たり前になりすぎているのでは?と、思っている。
2020年頃から、ストリーミングが日本の音楽産業を大きく変えている、という話は度々あったからだ。
その為、それまでストリーミングに興味が無かったミュージシャンやバンドが、音楽配信をはじめた、ということをご存じの方も多いと思う。
今でも音楽産業としては、音楽配信でのストリーミング視聴よりも、CD売り上げの方が収益としては大きいと聞く。
と言っても、かつてのようなCDセールスが、ミリオンを超すようなことはめったにないようになった。
一般社団法人日本レコード協会:過去10年間のミリオン認定数の推移
ここで注目したいのは、2017年のシング、アルバムのミリオン認定数が多い、という点だ。
確認をしてみると、シングルのミリオンは、AKBとその姉妹グループ。
アルバムに関しては、引退された安室奈美恵さんの「Fainlly」だ。
安室奈美恵さんのアルバム「Fainlly」が、ミリオンセールであったことには、納得される方も多いだろう。
その一方で、シングルのAKBとその姉妹グループのミリオンについては、「あ~~、あの批判があったAKB商法の売り上げか」と、思い出された方もいらっしゃるのでは?
「AKB商法」と俗に言われるCD販売方法というのは、CDに総選挙投票の参加券などを封入することで、参加券欲しさにファンが大量買いをし、イベント参加券を抜いてしまった後、大量に中古市場に出回った、という現象だ。
中古市場に売り払うならまだしも、不法投棄されるという問題まで引き起こした、という記憶がある。
Huffpost:AKB48のCD585枚、不法投棄か「処分に困って山に捨てた」
この問題を切っ掛けに、レコード会社が新人ミュージシャンのデビューに音楽配信を使うようになり、ストリーミングで数字が伸びれば、CD販売をする、という動きへと変わっていったような印象を持っている。
何故なら、配信サイトでのリリースはレコード会社にとってデビューの為の投資リスクが少なく、同時にライブハウスを中心に活動する、というミュージシャンの育成が、堅実にファンを広げることができる、と判断したからだろう。
それだけではなく、配信サイトは日本国内だけではないので、海外で聴いてくれる人達が居れば、配信を使った海外進出の足掛かりができる、ということになる。
その時に、大きな力となったのが「アルゴリズム」であった、という訳だ。
Amazonなどのサイトに表示される「あなたの(興味のある)傾向」として紹介される、あの紹介データが「アルゴリズム」を活用したモノだ。
そのような状況になると、パッケージなどで「ちょっと気になるな~」と思い、ポチるかもしれない。
それからあとは、次から次へと同じミュージシャンやJ-Popを紹介してくれる。
もちろん、その時は言語などは関係ない。
もう一つは、タイアップだろう。
記事タイトルにある「アイドル」は、YOASOBIが米国で人気を獲得する切っ掛けとなったアニメのオープニング曲だ。
他にも、世界的大ヒット曲となったCreepy Nutsの「Bling‐Bang-Bang-Bron」は、テレビアニメ「マッシュル‐MASHLE」のオープニング主題歌だった。
このように、元々世界的に人気のあった日本アニメに主題歌という要素が加わり、J-Popシーンは世界的に注目されるようになってきた、という訳だ。
このような様々な条件により、J-Popという音楽が世界的に注目されるようになってきた、という点は良いことだと思う。
最新の画像[もっと見る]