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女性マーケターから見た日々の出来事

岡山の山林火災の原因から考える、林業の在り方

2025-03-30 11:03:23 | ビジネス

今年は、全国各地で山林火災が発生しているような気がする。
山林火災のニュースを聞く度に、「去年はこんなに山林火災があったかな?」と、感じるのだ。
岩手県・大船渡で発生した山林火災は2週間程度を要して,、鎮圧した。
やっと鎮圧したんだな~と、思っていたら今度は岡山県と愛媛県の両県でほぼ同時に山林火災が発生した。
そして、先日の雨で鎮圧が発表された、岡山県での山林火災の原因らしきものが、分かったようだ。
NHK NEWS:岡山 山林火災の原因 伐採した木を焼却した際 火が燃え移ったか 

まだ特定されたわけではないので、このニュースの原因が本当なのか?ということについては、断定することができないが、要因の一つとして考えるのであれば、現在の林業における問題が含まれているのでは?という気がしたのだ。

覚えていらっしゃる方も多いと思うのだが、「コロナ禍」で輸入木材が入ってこない、という時期があった。
建築資材として必要な木材が不足する、という事態は「ウッドショック」と呼ばれ、国内の木材需要を急激に増やした。
結果として、国内の木材そのものも高騰する、ということが起きたのだ。

ただ、建築資材として使える国内産の木材は、数年前に切り出されたものであり、前日に切り出した木が明日使える、という訳ではない。
「コロナ禍」時に切り出された木が、建築資材として使えるようになるのは、早ければ今年あたり位だろう。
「ウッドショック」によって、改めて注目されたのが、昔からの建築資材の産地であり、今回の山林火災地域と重なる部分があるのでは?と、考えている。
とすれば、NHKのニュースも信ぴょう性がある気がするのだ。

とすれば、伐採(おそらく間伐した木なのでは?と想像している)木を、焼却処分するのではなく、利用する仕組みをつくることが、山林火災の予防対策になるのでは?と、思ったのだ。
上述したように、切り出した木が建築資材として使えるようになるのは、数年~10年位の時間がかかる。
それは、切り出した木そのものが大きなものだからだ。
それが間伐材となると、その期間はずっと短くなる。
昨今の「薪ストーブ」ブーム(?)で、薪ストーブ用の薪を入手するのも大変だという話も聞いたことがある。

昭和40年代前半までは、「燃料店(多くは米穀店と兼業だったかもしれない)」と言って、薪や炭などを販売するお店があったが、石油ストーブやエアコンの普及で、需要が激減、しほとんど廃業されたのではないだろうか?
そのような事もあり、間伐材そのものを販売する先が無くなっていることを考えると、改めて森林組合と薪ストーブ取扱い事業者とが共同して、薪を販売することで、林業従事者の収入に結ぶ付けるという仕組みづくりをしても良いのでは?

それ以外に、ペレットなどに加工し、ペレットストーブ向けに販売したり、「セルロースファイバー(現在は新聞などの紙製品から加工されているようだ)」のような建築資材に加工する、ということを積極的に考え、ビジネス化することで、山林火災のリスクを減らすと同時に林業に携わる人たちの収入を増やす、ということも考えていくことが必要なのではないだろうか?