今やスマートフォン市場は、iPhoneのappleとサムソンが主流、日本企業は見る影もなく・・・と言う状況だろう。
日本企業が躍進するコトができた「ユーザー視点」、「改善・改良」を徹底すればするだけ、携帯電話市場からは後れを取ってしまう、そんな状況が続いている。
ところが、米国の市場で気を吐いているスマートフォンがある様だ。
毎日新聞:日本発・世界のヒット商品:アメリカの工事現場で活躍 京セラ「ガテン系」携帯
写真を見ると、多少の衝撃にも耐えられそうな丈夫さを感じさせる無骨なデザインだ。
中には「ブラックベリー」風のデザインや、「ガラケー」風のデザインもある様に見受けられる。
この2機種は、既に時代遅れの様に言われている機種だが、スマートなデザインだからどんな人にも使いやすいとは限らない。使う人や使う場所によって、そのデザインや機能も違う、と言う当たり前と言えば当たり前のコトに改めて気づかされる。
もちろん、この様な「ガッテン系」は携帯電話市場の中でも、「ニッチ」だ。
ニッチな市場だからこそ、一般的に求められる機能よりも耐久性や防水性を求められ、必要とは思えない「ヘルメットの上からでも聞き取れる」とか「トランシーバー機能」などの、特有な機能が付加されるのは当然のコトだろう。
しかしこの「ガッテン系スマートフォン」、ガッテンな場面からアウトドアファンなどのユーザーが増えていると言う。
当然だろう。
防水性だけでは無く、耐寒・耐熱など、通常の携帯電話が使えない状況でも使えるのだから。
「ガッテン系」と言う括りでは、アウトドアユーザーは見えてこないかも知れない。
機能という視点で見ると、開発当初とは違うユーザー(=市場)が見えてくる。
決してこの発想はマーケティングという視点では、特別なコトでは無いのだが、忘れがちな視点でもある。
そして、視点を変えると商品の定義も変わり、市場が拡がる。
そんな好例だと思う。
残念なことは、この「ガッテン系スマホ」は米国仕様で、日本では発売されていないと言う点だ。
・・・あれ?記事を読むと、この携帯を販売しているのは「スプリント社」。
現在SoftBankが、買収を検討している企業。
と言うことは、買収に成功したら日本でも発売されるかな?
お知らせ:月1回のスケジュールで開いている「マーケティング勉強会」
今月は今週13日(木)19:00~21:00
ワークショップ形式で、マーケティング思考・発想力を身につけながら、
マーケティングの基礎を学ぶ勉強会です。
名古屋での開催となります。
ご興味のある方は、是非ご参加下さい。
詳細は、こちら FB以外からはブログ内のメールからお問い合わせ下さい。