「わたしは目をあげ、あの女を見ました(・・・)。一目見て、嫌な女と思いました」(メリメの原作から)
ホセがカルメンに初めて会ったシーンです。「嫌な女」と思ったのは怖いから。この女性によって、今までの世界ががらりと変わると予感したからです。嫌だと感じた瞬間から、恋はもう始まっているのです。
それが証拠にホセは、カルメンが投げつけた花をこっそり拾い、ポケットに隠す。しかも何日も肌身離さず持っていて、彼女をしのぶよすがとしました。
オペラの舞台では、真っ赤な薔薇が使われることが多いようです。見映えがいいし、カルメンの燃えるようなイメージにもぴったり。闘牛のときの赤い布と同じで、観客自身もこの色に反応して興奮するからでしょう。
ところが原作は違います。カルメンが口にくわえていたのは、野生のカシア。色はおそらく淡い黄色。かなりみすぼらしい花でした。その代わりこの花は、薔薇のようにすぐ萎れることはないし、「枯れてなお芳香をはなつ」強さがある。まさにカルメンにぴったりの花といえるかも。
⇒http://www.saela.co.jp/
ホセがカルメンに初めて会ったシーンです。「嫌な女」と思ったのは怖いから。この女性によって、今までの世界ががらりと変わると予感したからです。嫌だと感じた瞬間から、恋はもう始まっているのです。
それが証拠にホセは、カルメンが投げつけた花をこっそり拾い、ポケットに隠す。しかも何日も肌身離さず持っていて、彼女をしのぶよすがとしました。
オペラの舞台では、真っ赤な薔薇が使われることが多いようです。見映えがいいし、カルメンの燃えるようなイメージにもぴったり。闘牛のときの赤い布と同じで、観客自身もこの色に反応して興奮するからでしょう。
ところが原作は違います。カルメンが口にくわえていたのは、野生のカシア。色はおそらく淡い黄色。かなりみすぼらしい花でした。その代わりこの花は、薔薇のようにすぐ萎れることはないし、「枯れてなお芳香をはなつ」強さがある。まさにカルメンにぴったりの花といえるかも。
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カルメンのオペラと原作の違いについては拙著「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫】に詳しく書きましたので、読んでみてくださいね~
ここにたどり着きました。幸いに、カルメンの
赤い薔薇の由来を、知ることができ、嬉しいです。
小説「カルメン」は、遠い昔に読んだことがあります。
参考にさせて頂きます、ありがとうございました。
またときどき訪問してくださいね。
今こちらのブログを偶然発見して大興奮です。
「カルメン」ですが、去年の夏にボヘミア歌劇場の来日公演を観に行きました。
プログラムに「運命の女は真紅の花を投げつけた」と書いてあったのに、舞台で投げられていたのが白い花で、心の中で思いっきり突っ込んだ覚えがあります(笑)
でも赤いバラを投げる、なんて決まりはなかったのですね。
面白いお話をありがとうございます。
そのころは、恋のなりゆきはわからず、どうして牛をあんなふうに殺すのか、かわいそうではないか、と家族に言って困らせた記憶があります。