中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

「愛は貞淑な女の仕事ではない。下手なだけ」

2013年10月29日 | 
 久しぶりにジャン・アヌイの戯曲「ひばり」を再読。読んだのははるか昔で(高校生くらい)、たしかその後お芝居も見た(うろおぼえ。。。)

 ジャンヌ・ダルクの物語。

 ここにアニエス・ソレルが出てきたのをすっかり忘れていた。彼女をモデルにしたと言われる「ムーランの聖母子」については「怖い絵 死と乙女篇」に書いた。

 「ひばり」のアニエスは、ひたすらファッションにしか興味のないオバカに描かれている。シャルルは妃そっちのけでアニエスに夢中。嘆く妃に義母がアドヴァイスしていた、「あの方の妃でいらっしゃい。家を守り、お子を産んでおあげ」。そしてその後こういう、

「愛ってものは、貞淑な女の仕事ではないわ。私たちがやっても下手なだけ」

 王妃は辛い。

 ジャンヌを何とか火刑から救おうとする司祭の台詞も痛烈だった。

「民衆はおまえが火あぶりになるのを見に来る。彼らには何も起こりはしない。この世の偉人たちの、勝利も死も、彼らはスペクタクルとして楽しむ。赦してやらなくてはな、ジャンヌ。あの者たちは代償を払っている。この小さな気晴らしを持つために、一生、民衆であるという、安くない代償を」 


☆☆講演会予定。

11月1日(金)18:30~20:00
「名画で辿る疾病史」(仮題)in ファイザー製薬本社会議室(新宿)
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産経新聞書評⇒ http://sankei.jp.msn.com/life/news/130120/bks13012008280003-n1.htm 中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇

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マリー・アントワネット 運命の24時間 知られざるフランス革命ヴァレンヌ逃亡

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芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫 な 53-1)
「週刊朝日」書評⇒ http://book.asahi.com/reviews/column/2011100300004.html


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sai
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