中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

尊大な王と悲しみの王妃(日経新聞「美の十選」)

2008年08月29日 | 音楽&美術
 日経新聞朝刊の最終面文化欄の右上に、「美の十選」という美術コーナーがあるのをご存知でしょうか?

 4段組の、それほど大きくないコラム欄(500字ほど)ですが、カラー写真図版入りなのでパッと目につきます。わたしはいつも真っ先に(一面より先に)ここから読んでいます(次に、その左にある有名な「わたしの履歴書」へと進みます)。

 掲載は月・火・木・金の週4回。ひとりの方が10作品を選び、エッセーを書くというスタイルです(つまり半月ほどの連載になります)。

 筆者は必ずしも美術系の方ばかりでなく、脳科学者、小説家などさまざま。絵の見方は皆さんとっても個性的です。なにしろ限られた字数ですから、それこそ書きたいことしか書けないという制約もあり、それがかえって面白いものになっています。

 茂木健一郎さんの視点はやはり独特でしたね。貴志祐介さんは(もともと彼の小説のファンです♪)こんな短いエッセーなのに彼の世界が凝縮していてぐっときました。遠藤彰子さんの大らかな文も魅力的で、筑波まで彼女の展覧会を見に行ってきました(エネルギーをいっぱいもらいました)。

 というわけで、ずっとずっと前からわたしはこの欄に書けたらいいなあ、と憧れてきたのです。ようやく願いがかない、昨日から登場しています。

 タイトルは「尊大な王と悲しみの王妃」

 歴代の王や王妃の肖像画をもとにしたエッセーにしました。実をいえば、尊大な女王や王妃もいるし、悲しみの王もいるんですが、まあ、タイトルにかたいことは言いっこなしということで。

 第一回の昨日は「ナポレオンの戴冠式」(ダヴィッド)です。ルーヴルで誰もが必ず足をとめるのは「モナリザ」とこの作品ですからね。
 第二回の今日は「マリー・ド・メディシスのマルセイユ上陸」(ルーベンス)。

 三回目は来週の月曜日です。どんな王様が出てくるか、どうぞお楽しみに!


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 コメントのシステムが変わったらしく、数字を入れなくてはならないようです。その時、文字を半角にして数字を入れないとうまく機能しません(実はわたしも全角で一生懸命何度もやって失敗しました)。お手数ですが、どうぞよろしく!

コメント (8)
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