浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「御垂訓」

2018-04-26 23:40:56 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

   恩師のご著書「思いの中に生きる」より


   亡くなった方に対する思い方

先の続き・・・

生き残った者はまだ親しいお方、兄弟とかあるいは子供とかあるいは
お友達とか親しい人が「お気の毒ですなあ。辛いけどがんばって下さい」と、
慰めもいただけたら、励ましもいただけます。
死んで行く人、その人は自分が全く忘れている世界へ帰っていくのです。
しかも、ただ一人で帰らなければいけません。
誰も付き合いしてくれないですね。
この間、飛行機事故で五百人亡くなられましたが、
あの方たちがいっぺんに同じ所へ行けるかというと違うのです。
その人の心によって全部別々になっているのです。
一緒に居ようと思っても、その人の心によって一緒に居れないのです。
そのように、一人一人,一人ぼっちで帰るのが定めです。
では、本当はあの世に帰って行く人とこの世に残った人とどっちが寂しいだろうか。

どっちが辛いだろうか。
どっちが悲しいだろうか。
それは大勢居てもらう方が楽なはずですね。
少なくなったらなるほど寂しいはずです。
一人ぼっちになったらなお寂しい。
じゃあ、辛い、悲しい、本当に悲しい辛い思いをされているのは死んだ人です。
その人に対して、生き残った者がワンワン泣き叫んだり、
自分を取り乱して我を忘れるようなことをしますと、
悲しい人に余計悲しみを与える結果になっているのです。

だから、亡くなった方のことを本当に思うなら、自分をしっかりして、
亡くなった方に「今生こうして夫婦として親子としてご縁をいただきました。
本当にいろいろありがとうございました」と、まずお礼を申し上げるべきです。
そして、「私たちは寂しいし辛いです。しかし、今まで以上に頑張って、
(たとえば子供さんが幼い場合なら)私はこの子供たちと精一杯頑張って、あなたの
分もこの子たちを大事にして一人前に育ててみせます。
だから、どうぞ安心して下さい。
後のことは心配ありません。
私が頑張ります。
ですから、安心して、極楽の世界へ旅して下さい」と言って送り出すのが、
亡くなった方への本当の思いやりですね。


            ~ 感謝・合掌 ~


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「御垂訓」

2018-04-26 00:08:29 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

    恩師のご著書「思いの中に生きる」より


        亡くなった方に対する思い方

先の続き・・・

本当に亡くなった方のことを思い、その方を愛しているのであれば、
その人のためを思ってあげるべきですね。
亡くなった方のためを思って尽くすのが本当の愛です。
では、どのようにすればよいのか。
それは、自分も寂しいです。
しかし、亡くなった方の方がもっと寂しい。
それは考え方をちょっと変えればすぐわかります。
この世の中で、夫婦として親子として縁をいただけるということは、
最も縁が深いということです。

最も縁の深い者しか夫婦になれないし、親子になれません。
この世で最も縁の深い親しい者がこの世とあの世へ別れていくことは、
私たちの人生の中で最も悲しいできごとの一つです。
最も親しい人と別れなければならない。
これはお釈迦様もおっしゃっていますね。
いとしい者と別れる苦しみ。
憎い人と別れるのは、これはやれやれと思います。
いとしければいとしいほど、その別れは辛いものです。


             ~ 感謝・合掌 ~


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