恩師のご著書「講演集」より
講演集、 三
極楽は肉体のない自由世界
では、あの世に帰る時に、皆が体験しなくてはならない死というものを、
どのようにして迎えたらいいか。
それは、一番最初に話させてもらいましたように、この世に生まれた使命、
目的をよく分からせていただいて、それを少しでも多く積み重ねておくことです。
その時、安心して帰ることができます。
もし、行いが不足していたら、これは心配ですね。
「帰った時に魂の兄弟の方に心配をかけるかな、怒られるかな」と思いましたら、
これは心配ですが、まあ、その心配の前に暗い世界へ落ちてしまいます。
そんなことにならないように、日々を充実して、「ああ、今日一日はほんとうに
有意義であった、いい一日を過ごさせてもらって有難かった」という、一日
一日を積み重ねることですね。
その時。死とは見えない隔たりをポッと隣に変えるだけです。
そこには、この世に生きたのと全く同じ自分がおります。
しかも、肉体のない自由な自分ですね。
この肉体とは、不自由なものです。
ここまで来て頂くのに、飛行機に乗っていただいたり、
或いは船に乗っていただいたり、新幹線やローカル線に乗って
ここへ来ていただきますけれど、あの世の意識の世界に帰ろうと思えば、
一瞬にその場所に移動します。
瞬間テレポートを起こします。
地球の裏も一瞬の間です。
想念は光より早いのです。
光は一秒に地球を七回半まわるそうですが、それよりもなお早かったら、
地球上ぐらいアッという間にどこへでも行くことができますね。
それほど肉体のない世界に入りますと、自由な世界です。
しかも極楽は、自分の望むものが何でも即、現れる世界です。
ここに綺麗な花を生けていただいて、そしてあの世に帰ってから、
「あの時、綺麗な花を生けていただいたなあ、もう一度見たいなあ」と思いますと、
この花がパッと出て来るのです。
全く変わらないものが、その場で現象化します。
「あの時のカレーライスはうまかったなあ、あれをもう一度味わいたいなあ」
と思いますと、パッとカレーライスが出てきます。
お饅頭もそうです。
しかし、こういう食べ物だけに心を奪われおりますと、極楽には行けませんが、
譬えてみれば、そういう世界です。
~ 感謝・合掌 ~