浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「講演集」より。

2015-05-11 00:26:44 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

           恩師のご著書「講演集」より


               講演集、 三


            ほんとうの心の安らぎ


先の続き・・・

人間は、自分がいとしいがゆえに人を責めているのですね。
人間の心は簡単にできています。
難しいと思うけれど、心の奥をつかんだら、
神様は私たちを簡単に作って下さっているのです。
「自分にとって都合の良いものはみな好き、都合の悪いものはみな嫌い」、
これは地球上の人類全部がそうです。
動物もそうです。

自分のいとしいものを他の人がいじめた時、自分にとって憎い人を他の人が
褒めた時、或いは庇(かば)った時、人は腹が立つのですね。
そういう法則があるのです。
私たちは平気で自分の心を苦しめます。
肉体を少しぐらいド突かれても、傷つけられても、
これはもう死んだら捨てるものです。

ところが、ちょっと叩かれても腹を立てて、
「やったな」と言って、一つやられたら三つぐらいド突きにいっています。
悪口を言われたことぐらいのことで、一言言われたら、
今度は十ぐらい言い返す人がおります。
自分のこの肉体というのは、この世限りのものです。
しかし、心はあの世、来世まで持っていかなければならない大事なものです。
肉体は物質です。

買い物に行って、お釣りが三十円或いは五十円不足していると、
「えらいことだ」と言って、取り返しに飛んでいくのですけど、
肝心の心を失うことを何とも思っていません。
しかし、このお金とか肉体とかの物質は、全部この世に置いていくものです。
持っていくのは心一つです。

その心をズタズタに傷付けて、或いは真っ黒けにして、或いはいっぱい錘を
つけてこの世を去った時には、天上にあがることができないのです。
自分の心を常に安らかに、或いは軽く、或いは広く豊かに、守るべきです。
そのほんとうの心の安らぎは、人さまへのご奉仕です。
人さまに喜んでいただいたという喜びによってしか、
ほんとうの心の安らぎを頂くことはできません。


             ~ 感謝・合掌 ~



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