経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

粗利率 その2

2007-05-14 | 知財発想法
 先月から「gooブログアドバンス」を使い始めたのですが、アクセス解析の機能で毎日のページごとのアクセス件数がわかるようになっています。当然ながら新しい記事ほどアクセス件数が多くなっているのですが、かなり古い記事であるにもかかわらず、なぜか毎日のように「粗利率」の記事が上位にランクインしています。
 「粗利率」の記事との関係でいえば、「ベンチャー投資と粗利」の記事のほうも見ていただくと、言わんとするところが具体的にイメージしていただけるのではないかと思います。あるベンチャー支援団体で『ベンチャー企業の競争力と参入障壁について考える 』というタイトルで講演をさせていただく予定があり、先ほどまでレジュメの作成に勤しんでいたのですが、知財を扱うようになった立場からベンチャー関係の皆様にお伝えしたいことは、「粗利には要注意!」ということです。
 具体的には、
■ 商品・サービスに競争力があるというならば、最終損益が赤字であっても、粗利率は競合よりも高いはず。
■ 事業計画の前提となっている粗利率は、本当に実現可能なのか。高い粗利率を維持するためには、後発企業の参入が容易でないことが条件となる。そのためには、参入障壁として「知的財産権」を効果的に利用することを考えてみるべき。
■ 商品・サービスそのものは評価されているのに、粗利率が低いというのはどういうことか。価格競争を起こしている原因を探り、知的財産権を含めた参入障壁のあり方を再考すべきでは。
といったところです。


<入門の入門>知的財産のしくみ

日本実業出版社

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★ 粗利率について;P.132~133