二餅のスーパー・チラ裏日誌

Nimochi's curious weblog

YRV

2016-02-20 17:13:43 | 自動車@そのイ也

 友人がダイハツのYRVをサルベージしてきたとのことなので、気になるので見に行ってきました。



 平成13年式のターボ・パノラマパック、4WDです。年式から言って、この車が出た年次モデルと推測されます。ターボ、4WD、パノラマは、探しても意外と出てきません。いわゆる「最上級グレード」の類です。個体としては、レアな部類に入ると思います。トランスミッションは、もちろん4AT。ダイハツの五目マニュアルは、100馬力以上のスペックを想定していないとのことですので、140馬力もあるターボは4ATしか設定されませんでした。
 純正フルエアロのブルーマイカで、フロントのリップが割れてしまっているのが残念。ヘッドランプは、黄ばみが激しく交換が必要です。アルミウィールは、ノンオリジナル。オプションのフォーグランプが嬉しい(こちらも若干黄ばんでおり、研磨が必要です)。やや塗装は劣化してますが、激しい痛みはなく、軽い研磨で綺麗になりそうです。フロントフェンダに、目立たない程度の腐食があり。それ以外はほとんど腐食が見られません。



 ド派手なリアスポイラ、こちら純正オプションです。クリアが飛んで劣化していますので、交換か再塗装が必要です。サイドバイザーは、ちょっと黄色劣化が始まっているので、取り外しが妥当でしょう。ウインドウモールも、ツヤ飛びしています。ルーフ部は、クリア飛びはなく良好です。



 メーカは分かりませぬが、社外マフラ付き。音量は全然大きくなく、このままでもよさそうではあります。ちょっと野太い音がする程度で、わざわざ純正を用意することもないかな?といったところ。



 エンジンは、見たところノーマル。激しいオイル漏れなども認められません。吸気系に手が入っており、社外品の毒キノコが付いています。プシーーと、凄まじいブローオフバルブが付いています。ブースト1㌔掛けとのこと。純正の倍近いブースト圧のようです。



 内装も、掃除すれば綺麗になりそうです。特に目立った劣化はありませんね。オーディオは社外品になってました。



 走行距離は、もうじき15万キロといったところ。センターの時計が、ブースト計に換装されています。綺麗に収まっていますので、これはこのままでいいと思います。



 パノラマガラスルーフ。フロントウインドウシールドと連続するデザインのこの手のサンルーフでは、かなり早い段階で採用したのでは??ハメ殺しで、開きません。パノラマルーフということは、オーディオもサブウーファ付きの高性能システムがインストールされています。外されてなければ、の話ですが。

 テストドライブしてみました。ごく普通に乗る分にも、なにも不満はありません。少しアクセルをグイ踏みしてみると、凄まじい加速Gです。さすがブースト1㌔。走行15万キロを思わせない、割としっかりとした走りでした。オートマティックも、設計年次が新しいだけあって、なかなか高性能です。スティアリングに付いているマニュアル操作ボタンも、悪くありません。足回りやブレーキシステムは、ノーマルのままかな?といった印象。

 新しいオーナーを探しているとのことで、何件か問い合わせがあるようです。通勤用のアシ車には、条件として悪くありません。しかし、ブーストアップや吸排気系に手が加えられたエンジンは、15万キロとはいえ、それ以上に負担になっているのは事実。もし乗るのであれば、これらは全てノーマルに戻す必要があります。また、多少手荒に乗られていたのも容易に想像できます。純正部品に関しては、幸い今が解体ラッシュのようで、かなり潤沢に出てきます。スポイラーなども、かなり安価で出回っているようです。純正戻しの部品調達に関しては、数万円程度で済むのでは?といった感じです。
 距離が距離だけに、コレクターズアイテムとしては成りえません。むしろ、使い倒すのが前提で乗り回す方が、良いでしょう。ダイハツがトヨタの手を借りずに自社開発した最後の登録車であり、かつ初期生産分の最上級グレードという希少性を加味しても、魅力的な個体であるのは間違いありません。車検は今年の4月までで、実質新規に受け直す必要があり、やや出費がかさみます。純正戻しをトータルで考えても、まず軍資金として、車両本体とは別に30万円程度は必要かな?といったところです。

 MR2の後継として考えても良い個体ですが、30万あれば、MR2ももっと良い状態をキープできるのでは?といった点もあり、悩むところです。