昨日、ハウルの感想を書いた後、あちこちのブログを覗いてみたのですが、面白いくらいに賛否両論、分かれてましたね。とても面白かったです。
いやー、何がびっくりって、自分が「賛」の側になるなんて本当にびっくりなんですが(笑)
この現象にはちょっとデジャヴが・・・LotR映画に対する反応ととても似ているような気がしました。特にFotRは、絶賛する人と「さっぱりわからない」という人に見事に分かれてましたからねえ・・・
でも、ハウルの「面白かった人」と「つまらなかった人」の間の距離よりも、FotRにハマッた人と「わけがわからない」という人の間の距離の方が遥かに大きかったですが(笑)
あちこち覗いてみて、かなり私が感じたのと近いことを感じている方もいらっしゃって、ちょっとホッとしましたが。やっぱり受け取る側次第で感じることも変わるんだなあと思いました。
どうも「ハウル」が面白いと思う人は、宮崎アニメの中で「となりのトトロ」を高評価している人が多いように思いました。実は私も「トトロ」が一番すきなんですが。「ハウル」はもしかしたら2番目かも・・・
妹も、「1位『トトロ』2位『千と千尋』3位『ハウル』」だそうです。
逆に、「ハウル」を駄作だという人が、「一番嫌いなのは『トトロ』」と書いているのを読んで、なるほどなあなんて思ってしまいました。
「トトロ」と「ハウル」の共通点と言えば、テーマの小ささ、でしょうか。そのあたりが私にはいいのかなあと思いました。
壮大なテーマの作品は・・・そうですね、すこし押し付けがましいようなところを感じるかもしれません。
(だから「ハウル」の戦争の話はちょっと失敗かなあと・・・(汗))
なんだか、「ハウル」を見ていて、このところずっと考えていた、ファンタジーと寓意について、また考えさせられました。
トールキンが寓意を嫌う理由について、長いことわからないでいたのですが、「トールキンは読者に様々に解釈されることを望んだ」というDVDの特典映像の言葉で「なるほど」と初めて思いました。
そして最近、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」を読んで、似たようなことが書いてあるのにびっくりしました。バスチアンが説教くさい物語が嫌いで、少しでもそういう意図に気がつくと許せなかった、なんて書いてあったのです。以前読んだ時は気がつきませんでしたが、これってトールキンが寓意について言っているあとがきの言葉とそっくりですね。
そしてその後に、さりげなく「何か言いたいことを物語に意図的に篭めるのは、読者を支配することだ」と書かれていて、「なるほどな~」と納得してしまったのでした。
エンデはとてもメッセージ性のある物語を書いているように思えますが、実際には頭の中に浮かぶ映像を元に、筆と心のおもむくままに物語を作っていたのだそうです。それであんな素晴らしい物語ができるなんて、本当にびっくりしてしまいますが。
この「頭の中に浮かんだ映像から物語を考える」というのは、おそらく宮崎監督も同じではないかと思います。ハウルについては絶対にまず「動く城」を描きたいと思ったはず。戦争をクローズアップさせたのも、もしかして城が崩壊する映像が描きたかっただけなのでは、とも思ったりします(笑)
そうして映像中心に作ったおおまかな物語に、メッセージを篭めたストーリーを後からつけているのかなあと想像するのですが、他の多くの作品で、大きなメッセージを篭めすぎているのかもなあと、「ハウル」を観て思いました。
正直なところ、壮大なテーマが描かれているらしい宮崎アニメは、私はあまり好きではなかったりします。(「ナウシカ」は当時は感動しましたけど・・・)なんだか押し付けがましいように思えるのかもしれません。だいたいそういう作品の主人公って嫌いだしなあ・・・(汗)
「トトロ」も「ハウル」も、そういう意味では力が抜けていると思います。(この「力が抜けている」という表現、他のブログで使ってらっしゃる方がいて、「そうそう!」と思いましたよ)
いろいろな疑問について、細かく理由を分析している人もいましたけど、そんなに厳密な寓意はそれぞれの設定には篭められていない、と私は思っています。
何か大きなテーマを伝えたいというよりも、いろいろなものをにおわせつつ、単純に楽しい映像と物語を描いた、そんな作品なんじゃないかなあと思います、「ハウル」は。そして、見る人によって様々なテーマを自分なりに受け止められればいいのではないでしょうか。
そのあたりが、好きな人には好きと思わせるし、壮大なテーマの作品が好きな人には物足りないと思わせるのではないかと思ったりしました。私は好きなんですけどね、こういうの。
ってまた変な分析をしてしまいましたが(汗)
あ、「ハウル」でハウルのキャラクターよりももっと不満なシーンがありました。
契約から解除されたカルシファーが戻ってきた時、「やっぱりおいら皆と一緒にいたいんだ」なんてストレートな台詞だっのがガッカリでした。もうちょっとひねくれた台詞にして欲しかったなあ・・・
いやー、何がびっくりって、自分が「賛」の側になるなんて本当にびっくりなんですが(笑)
この現象にはちょっとデジャヴが・・・LotR映画に対する反応ととても似ているような気がしました。特にFotRは、絶賛する人と「さっぱりわからない」という人に見事に分かれてましたからねえ・・・
でも、ハウルの「面白かった人」と「つまらなかった人」の間の距離よりも、FotRにハマッた人と「わけがわからない」という人の間の距離の方が遥かに大きかったですが(笑)
あちこち覗いてみて、かなり私が感じたのと近いことを感じている方もいらっしゃって、ちょっとホッとしましたが。やっぱり受け取る側次第で感じることも変わるんだなあと思いました。
どうも「ハウル」が面白いと思う人は、宮崎アニメの中で「となりのトトロ」を高評価している人が多いように思いました。実は私も「トトロ」が一番すきなんですが。「ハウル」はもしかしたら2番目かも・・・
妹も、「1位『トトロ』2位『千と千尋』3位『ハウル』」だそうです。
逆に、「ハウル」を駄作だという人が、「一番嫌いなのは『トトロ』」と書いているのを読んで、なるほどなあなんて思ってしまいました。
「トトロ」と「ハウル」の共通点と言えば、テーマの小ささ、でしょうか。そのあたりが私にはいいのかなあと思いました。
壮大なテーマの作品は・・・そうですね、すこし押し付けがましいようなところを感じるかもしれません。
(だから「ハウル」の戦争の話はちょっと失敗かなあと・・・(汗))
なんだか、「ハウル」を見ていて、このところずっと考えていた、ファンタジーと寓意について、また考えさせられました。
トールキンが寓意を嫌う理由について、長いことわからないでいたのですが、「トールキンは読者に様々に解釈されることを望んだ」というDVDの特典映像の言葉で「なるほど」と初めて思いました。
そして最近、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」を読んで、似たようなことが書いてあるのにびっくりしました。バスチアンが説教くさい物語が嫌いで、少しでもそういう意図に気がつくと許せなかった、なんて書いてあったのです。以前読んだ時は気がつきませんでしたが、これってトールキンが寓意について言っているあとがきの言葉とそっくりですね。
そしてその後に、さりげなく「何か言いたいことを物語に意図的に篭めるのは、読者を支配することだ」と書かれていて、「なるほどな~」と納得してしまったのでした。
エンデはとてもメッセージ性のある物語を書いているように思えますが、実際には頭の中に浮かぶ映像を元に、筆と心のおもむくままに物語を作っていたのだそうです。それであんな素晴らしい物語ができるなんて、本当にびっくりしてしまいますが。
この「頭の中に浮かんだ映像から物語を考える」というのは、おそらく宮崎監督も同じではないかと思います。ハウルについては絶対にまず「動く城」を描きたいと思ったはず。戦争をクローズアップさせたのも、もしかして城が崩壊する映像が描きたかっただけなのでは、とも思ったりします(笑)
そうして映像中心に作ったおおまかな物語に、メッセージを篭めたストーリーを後からつけているのかなあと想像するのですが、他の多くの作品で、大きなメッセージを篭めすぎているのかもなあと、「ハウル」を観て思いました。
正直なところ、壮大なテーマが描かれているらしい宮崎アニメは、私はあまり好きではなかったりします。(「ナウシカ」は当時は感動しましたけど・・・)なんだか押し付けがましいように思えるのかもしれません。だいたいそういう作品の主人公って嫌いだしなあ・・・(汗)
「トトロ」も「ハウル」も、そういう意味では力が抜けていると思います。(この「力が抜けている」という表現、他のブログで使ってらっしゃる方がいて、「そうそう!」と思いましたよ)
いろいろな疑問について、細かく理由を分析している人もいましたけど、そんなに厳密な寓意はそれぞれの設定には篭められていない、と私は思っています。
何か大きなテーマを伝えたいというよりも、いろいろなものをにおわせつつ、単純に楽しい映像と物語を描いた、そんな作品なんじゃないかなあと思います、「ハウル」は。そして、見る人によって様々なテーマを自分なりに受け止められればいいのではないでしょうか。
そのあたりが、好きな人には好きと思わせるし、壮大なテーマの作品が好きな人には物足りないと思わせるのではないかと思ったりしました。私は好きなんですけどね、こういうの。
ってまた変な分析をしてしまいましたが(汗)
あ、「ハウル」でハウルのキャラクターよりももっと不満なシーンがありました。
契約から解除されたカルシファーが戻ってきた時、「やっぱりおいら皆と一緒にいたいんだ」なんてストレートな台詞だっのがガッカリでした。もうちょっとひねくれた台詞にして欲しかったなあ・・・
ありませんが、でもこの作品はとても好きです。
かなり回数見たので、疑問にかんしても解いて
みました。まだ映画館で公開しているので
無理だと思うんですがDVDが出て何度かこの映画を
見ればわからないところもしだいにみなさん
解決すると思っています。まあ好きか嫌いは
趣味だと思うので変わらないかもしれませんが
こちらからもトラックバックさせていただきました。
rikaさんは色々と細かく解釈されていて、とても面白いですね。興味深いことも色々書かれていますね。
私は、あまり謎を解くことには意味はないかなあと思っていたりもするのですが。
観た人が気になって色々と解釈したくなる、それ自体が作品の魅力なのかなあなんて思ったりもしています。