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ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ミヒャエル・エンデのお墓参り

2006年09月04日 | 旅行
ミュンヘンでの最大の目的は、実はトーマス・マンめぐりよりも、ミヒャエル・エンデのお墓参りでした。
昨年北ドイツに行った時にも、なんとかトンボ帰りでもいいからエンデのお墓行けないかなあと思ってたんですよね。なので、今回南ドイツに行くことになって真っ先に思ったのが「やったー、エンデのお墓に行ける!」というものだったのでした。
著名人のお墓に行くのって、ものすごくファンじゃないと行ってはいけないかなあ・・・という気もするのですが、(トールキンもにわかファンなのでちょっと気が引けました)エンデのお墓の話を聞くと、読者が来てくれるのは歓迎してくれるのではないかなあ、という気がしたので、ぜひとも行ってみたいと思ったのでした。

というわけで、ミュンヘン2日目、ちょっと具合も良くなってきたかな、というところで、朝からエンデのお墓に行くことにしました。
お墓の行き方は「地球の歩き方 南ドイツ」に詳しく書いてあります。
まずは地下鉄Uバーンに乗ります。中央駅からはU5に乗って終点のLaimer Platz、マリーエン広場からはU6に乗ってHolzapfelkreuthまで行きます。私の宿の最寄のOdeon Platzはどちらの線でも行けたのですが、終点のほうがわかりやすいかなと思って(汗)U5で行きました。
駅を出たら、51番のバスでAidenbachstr.行きに乗ります。ちなみに反対方面は確かオリンピックスタジアム行きだったと・・・
この路線のバスはメチャメチャ乗りやすいです。と言うのも、バスの中の表示で、次のバス停だけでなく、この先5つくらいのバス停までも名前が出てくるのです。一応運転手さんに「Waldfriedhofに行きますか?」と訊きましたが、訊く必要なかったくらいでした(笑)
ミュンヘンのバスは概ねものすごく使いやすかったです。海外のバスって、バス停の名前がアナウンスされないことも多いし、バス停に名前すら書いてなかったり、そもそもバス停の立て札すらなかったりすることも多くて乗るときはドキドキなことが多いのですが(運転手に聞いても嘘言われたり、降りるところ教え忘れられたりもすることもあるし・・・(笑))、拍子抜けするくらい簡単に乗れました。
でもここで油断していて、マウルブロンに行く時ちょっと苦労しましたが・・・(考えてみたらリューベックのバスもそこまで便利ではなかったなあ)それにしてもやはりドイツのバスは乗りやすいと思います。
話が逸れましたが(汗)6つめくらいのWaldfriedhof Haupteingangで下車。一つ前にWaldfriedhofというバス停もありますが、Haupteingang=中央入り口の方が近いです。
実は来る途中に花屋さんにめぐり合えず、お墓の近くに花屋さんないかな・・・と思っていたら、中央門の前に花屋さんの屋台が出ていました。いつも出ているかどうかわかりませんが・・・日曜だったのもあるかもしれません。
英語全く通じないおじさんが(私もドイツ語全く通じない客ですね(笑))、親切に花束を作ってくれました。でも花束はとても綺麗に作ってくれたんだけど、包み紙を頼んだらでかすぎてベローンとなってしまった・・・(汗)ドイツではあまり花束に包み紙しないのかな・・・


これは中央門を内側から撮ったものです。なんと入り口がスフィンクス! 偶然なんでしょうか・・・
でも真ん中の門は車専用なので、残念ながらスフィンクスの間を通ることはできません。この時はたまたま開いていたのですが、通ろうとしたらトラックが通った後閉められてしまった・・・(汗)

エンデのお墓は、中央門から左側に少し歩いた212という区画にあります。トールキンのお墓のように矢印の案内が出ていたりはまったくないので、地図で場所を確認してから行きます。地図にもエンデのお墓が何番の区画にあるか、なんてことは書いてありません。

森林墓地というだけあって、木が生い茂る中を歩いて行きます。森の中のお墓は、素敵というよりは夜怖そうな感じではありますが・・・(汗)そう言えばリューベックの墓地もこんな感じだったなあ。
そしてしばらく歩くと、ありましたエンデのお墓が!
写真で見たことはありましたが、実際に見るとやはり感無量です。真ん中の墓石(というか青銅製ですが)も両側の香炉?も全て本の形になっています。

真ん中の大きい本の右下の小さい本に、エンデの名前と生没年が書いてありました。
左上にいるのはもちろんカシオペイアです! 背中の文字は「Heisse Keine Angst=オソレルナ」と書いてあるそうですよ~(涙)

真ん中の大きな本をフクロウ、カシオペイア、カタツムリが覗いています。残念ながら何が書いてあるのかわかりませんが・・・
なんだかエンデの人生そのものが物語となって、それを動物たちが集まって来て読んでいるような、そんな風に見えました・・・

カシオペイアの顔、横にあるのかと思ったら上の方にありました・・・随分横長な甲羅だなあ(汗)
しかし、顔をみたら・・・笑ってる! なんかこの優しいカシオペイアの表情を見ていたら泣けて来てしまいました・・・誰もいなくて良かった(汗)

本を覗き込むカタツムリ。

左側は本の中に刻み込まれているドラゴンの絵。右は同じくユニコーンですが、半分浮き上がって来ています。物語の中から出て来ようとしているのかな?

本の下のこの部分に何か刻まれてるな・・・と思ったら、どうもエンデの肖像?みたいでした。でもこれ肉眼でもよくわからないんですけど・・・

世界中の600以上の著名人のお墓をめぐった方は、お墓の中には怒られているような気分になるものもあれば、心安らぐものもあるとおっしゃってますが、トールキンもそうですが、エンデのお墓も間違いなく心安らぐ部類のお墓でした。
カシオペイアの優しい顔を見ていると、なんだか離れがたくて、30分くらいはウロウロ見ていたと思います(笑)
またミュンヘンに来たら、ぜひ訪ねたいと思いました。
「モモ」読んだことのある方なら感動すること間違いなしです。交通の便も割りと良いし、おススメですよ!


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ほのぼの (satesate)
2006-09-08 20:10:15
ぐらさん、こんばんは。



ほのぼのな、お墓ですね。

カタツムリ、カメ、フクロウ。



日本でお墓参りというと、神妙で、苔を踏みしめつつな

感じですが、

私がウィーンで立ち寄った、

音楽家のお墓がたくさんある墓地は

苔というより、芝生が眩しく、

日曜日にお散歩がてら、ふらりが似合う場所でした。

そして、墓地の区画の片隅にさりげなく管理会社の小さなプレート表示。



緑に埋もれたお墓というのもいいですね。
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お墓いろいろ (ぐら)
2006-09-09 19:58:18
そうなんです、なんだか優しくて暖かいお墓でした! なんだか「よく来たね」と言ってもらっているような気になりました。エンデ読者にはおススメです!

確かに日本の墓地は怖い印象ですが、欧米の墓地は公園のように綺麗で、散歩したくなりますね。

実際散歩している人もよくみかけました。

お供えの花も日本のように華やかな色はタブーとかないので、華やかで綺麗ですし。

でも、教会の床に埋められていたり、教会の中にお墓があったりする感覚はついて行けないなーと思いますが・・・(汗)

後でまた記事にupしますが、ルートヴィヒ2世の棺があるヴィステルバッハ家の墓所は、棺がずらっと並んでいて、暗くて怖いイメージでした・・・(汗)
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オソレルナ (satesate)
2006-10-14 17:25:45
ぐらさん、こんばんは。



エンデのお墓と直接関係ない話で、すみません。



韓国ドラマ「私の名前はキム・サムスン」の

最終話タイトルが「恋せよ 傷ついたことがないように」だったのです。



ドラマを見る前は、なんのことやら、さっぱりだったのですが、見終わってみると、

「傷ついたことがないように」の意味が

過去に傷ついたことなど忘れて、恐れずに恋しなさい、という意味に思えました。



待て、なんか聞き覚えがないか、と思ったら

ぐらさんのブログで拝見した「オソレルナ」だったのですね。



このドラマ、劇中に『モモ』が、ちらっと登場します。

本の表紙をみたら、

ハングルで書くとMの音の繰り返しで、

漢字の「口」に似た文字が二個が並ぶ構成になり、

時面は、固めですが、なんだか可愛い印象です。



日本語の「モモ」カタカナも、アルファベットの並びも「O」が入るので丸い印象ですが、

字面が可愛らしいのは共通ですね。

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Heisse Keine Angst (ぐら)
2006-10-14 20:48:35
エンデの言葉なのに、私ごときのブログを思い出してくださって光栄です!

ドラマの中に「モモ」が出てくるのですね! それではやはりカシオペイアの「オソレルナ」を意識しているのでしょうか。

「モモ」の中での「オソレルナ」とは少し意味合いが違うような気もしますが、きっとこの言葉はモモだけでなく、読んでいる全ての人に向かって書かれているのでしょうね。

「モモ」は韓国でも愛されているのでしょうね。無国籍な雰囲気でどこの国でも発音しやすそう(多分)な、上手いネーミングだなあと改めて思いました!
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