ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ほとんど無害

2006年09月05日 | 読書

ついに「銀河ヒッチハイクガイド」シリーズ完結編まで読みました。
この作品、虚無的で救いのない終わり方をする、と訊いていたのである程度覚悟しながら読んだのですが、そんなに暗いかなあ? 終わり方は確かに虚無的ではあるけれど、ブラックユーモアともとれなくもないし。
3作目の「宇宙クリケット大戦争」も面白いと思いましたが、これは小説としてはさらに面白いのではないかと思います。書き慣れてきているというか。話の筋も通っているし、分かれたエピソードが収束して行くのも上手いなあと思ったし。とにかく普通に面白くてどんどん読めました。
小ネタも相変わらず面白かったし(笑)
マーヴィンの正反対のような、幸せ一杯のコンピュータ、コリンもかわいかった(笑)
虚無的で暗いといわれる理由は、誰もが失った何かを惜しんでいる、という寂寥感のようなもののことのようですが、私はむしろ深みがあってよかったと思いました。
大森望氏の後書きを読んだら、「つまらないと思った人、20年後にまた読み返してみてください」となってましたが、私はすでに20年後の人間の部類に入るのか・・・(汗)
いきなりフェンチャーチが行方不明になってそれっきり、というのも潔くていいかな。いややっぱりヒロインはトリリアンがいいと思うんで・・・(爆)
凶暴なランダムも面白かった・・・というか彼女のやるせないイライラもわからないでもないあたりが、やっぱり結構ちゃんとした?話になってるかなあと思いました。
ゼイフォードが出てこないのがわかる気がする・・・(笑)
スタヴロミュラ・ベータがロンドンにあるのもすぐに気がついたので、終わりも予想がついたのですが・・・
しかし「スタヴロミュラ・ベータに行くまでは死なない」がどうして「スタヴロミュラ・ベータに行ったら死ぬ」になっちゃったのか謎なんですが・・・
そして、スタヴロが名前って強引すぎ(笑)ギリシア人にはスタヴロなんて名前本当にあるのか??? そしてドイツ人とのハーフという無理な設定もちょっと笑えました(笑)
終わり方はあれですが、アダムスもこの終わり方は良くなかったと言っていて、6作目を書くかもと言っていたらしいので、あれでお終いではない、本当は続きもあったんだよ、と思うことにします。何でもアリの話だからそれもいいでしょう。だいたいマーヴィンが生きていたの自体不思議だし。
というわけでとりとめもない感想ですが、なんだか完結編を読んだという気はしませんねえ。とりあえず5作目まで読みました、という感じかな。
アダムスが存命だったら、映画のヒット(したのかな・・・?)で絶対続編書いていたでしょうねえ・・・映画の続編の話も進んだかもしれないし。
まあとにかく、5作目まで邦訳が読めたことに感謝。
映画のDVDもまた見直したいなあ。DVDも色々溜まってるけれど・・・(汗)

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