ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

映画のサルマンのこと・・・

2003年11月22日 | 旧指輪日記
さて、そろそろ時間も経って頭も冷えて来たと思うので(笑)サルマンのことについて書いてみようかと思います。
先日、一応原作読了済だけどそんなにファンでもない、という友だちに映画RotKのサルマンの話をしたところ、「まあ話に影響なくカットするとしたらあそこだよね」とあっさり言われしまいました(汗)うーん、そうなのかもしれませんね、サルマンに特に思い入れのない普通の観客にとっては、実はそんなに影響のないことなのかも・・・。
私はRotKのサルマンの話を聞いて以来、それまでガマンしていた(汗)映画のサルマンの扱いについての不満が噴出してしまいました・・・
そもそも、サルマンがサウロンを出し抜いて自分が指輪を手にしようとしていたという設定、どうして映画では変えてしまったんでしょうね。私、FotRを見た時には「TTTで実はそういうつもりだったって明らかになるのでは」と思ってたんですが、TTTでもそれは変わらず・・・まあ、最終的にはどちらでも同じことになるからいいのか、と取りあえずは納得していたんですが、こうなって来ると結構この設定の違いが効いて来るなあと思いました・・・(汗)ただサウロンに従っていただけだと、ただの小悪党になっちゃいますよね・・・。
私が最初に「指輪」を読み始めた頃は、「冥王サウロン」という絶対悪の存在が古臭いなあと思っていたものでした。でも、読み進むうちにそうじゃないということに気がつきました。少なくとも第三紀の実体を失ったサウロンは、まあナズグルとか闇の軍勢とか力での恐怖もあるんですが、最大の力は、人の心を絶望、疑惑、欲望などの暗黒に陥れ、最終的には自ら滅んで行くようにしむける誘惑の力なのだと思います。セオデン、エオウィン、ファラミア、デネソール、そしてボロミアも、そのサウロンの放つ暗黒に捉われていたのだと思います。
サルマンもまた、パランティアでサウロンとつながるうちに、その暗黒の力に侵された一人だと私は解釈しています。己の欲望のために自らを滅ぼす結果になったサルマンは、サウロンの真の恐怖を示す意味でも重要な存在だったと思っていたのですが・・・まあPJはそういう風には思ってなかったんだろうな、というのがよくわかりましたけどね(苦笑)
しかし、今回の騒ぎ?のおかげで、サルマンの持つ重要性について改めてじっくり考えることができました。これもPJのおかげですかね(笑)

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