ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

レ・ヴァン・フランセ

2009年12月12日 | 音楽(クラシックとか)
オペラシティのレ・ヴァン・フランセに行ってきました。昨年2月にポール・メイエさん&エリック・ルサージュさんの演奏にノックアウトされて(笑)以来楽しみにしいたコンサートでした。
平日のコンサート、しかも室内楽ということで、睡魔との闘いになることが予想されましたが・・・(汗)
なるべく予習して行きたかったけど、プーランクと「クープランの墓」くらいしか音源なくて・・・(しかもクープランの墓はピアノ版を聴いてた(汗))
ライネッケは直前にレ・ヴァン・フランセのCD出てたんですが、買うほどでもなあ・・・とamazonの試聴のみの予習(汗)
後の曲は全っ然音源見つからず・・・マルティヌーは弦楽六重奏ならあったんですが、やっぱり違う曲だったようです(汗)

プログラムのアーティスト写真がちょっと面白かった(笑)パユさんはいつの写真ですか!?な写真で(汗)全然別人じゃん・・・
しかし、ご当人もフライヤーの写真の頃よりも随分痩せられて、フライヤーとも別人になっていてなんだか面白かったです(笑)痩せて随分貴公子っぽくなってましたよ。
ルルーさんは、なぜによりにもよって上から撮ってるの!?だし・・・(汗)
オダンさんも「いつの写真?」系でしたが、なんで困り顔で写ってるの???
そしてルサージュさんの写真はもう少しなんとかならなかったのかな・・・(汗)いや写真写り悪いんだなーというのは薄々気づいてましたが・・・(汗)
そう言えばメイエさんはちょっとロン毛気味になって、若返ってたけど、ちょっと軽薄?な感じで前の方が良かったな・・・
ってこんなことを書きたくなってしまうくらい、なんだかアイドルグループとは言わないけれど(汗)人気グループって感じがあるなあなんか・・・
いや、もちろん何をおいても実力が超一流集団なんですが。
実際生で聴いて、個々の演奏技術が超絶なのはもちろんなんですが、嘘のようにアンサンブルがぴったりと寸分の狂いもなく合っているのが驚異的でしたね~! CDで聴くよりも生の方が鳥肌立つくらいにすごかったです。
特にピアニッシモで速く動くパッセージがすごかったなあ。
技術だけでなく、もちろん聴かせる叙情性もたっぷりで、本当にどの曲も素晴らしい演奏でした。
パユさんのフルート、CDよりも生の方が全然良かった! 実はフルートはさほど好きじゃないのですが、パユさんとかジェイムズ・ゴールウェイくらいになるといいなあと思いますね。
オーボエのルルーさんも素晴らしかったなあ。オーボエってある程度上手い人の演奏なら誰でも同じように聞こえてしまう私ですが(汗)、ルルーさんのオーボエはプラスアルファの叙情性があって、心揺さぶられますね。今回はオーボエの聞かせどころがたくさんあって、堪能できました。
メイエさんのクラリネットは、基本軽すぎるんじゃない?くらいに軽やかなんですが、聴かせるところはすごく叙情性があって、やっぱりいいなあと思いました。
でももうちょっと聴きたいなーと思ってしまいました(汗)なんだかんだ言って木管アンサンブルってフルートとオーボエが主役だよな・・・
同様にピアノもやや物足りなかったかも・・・やっぱりまたメイエさん&ルサージュさんのリサイタル聴きたいなあ。それにしてもオペラシティの響きすぎな音響はルサージュさんピアノには合うなあと思いました。
オダンさんのバスーン(ファゴットとは違うんだということは「のだめ」で知りました・・・(汗))は、今回はかなり出番少なかったかも。プーランクの室内楽全集を買う時に、アンサンブルウィーン=ベルリンのにするかほぼレ・ヴァン・フランセのにするか迷って結局ほぼレ・ヴァン・フランセの方にした時の決定打になったのが、試聴で聴いたオーボエとバスーンとピアノのためのソナタの2楽章のオダンさんのバスーンだったりしたので、もうちょっ聴きたかったですが、これも仕方ないですかね・・・

1曲目マルティヌーの六重奏は初めて聴きました。マルティヌーは2月のメイエさんのリサイタルでもやりましたが、六人組に影響を受けているからか、このメンバーでやるからか、なんとなーくミヨーっぽい雰囲気ですね。サンバっぽいリズムが入るところなんかまさにミヨーっぽい感じで。レ・ヴァン・フランセでマルティヌーのCD出したら買っちゃうかも。

2曲目のクープランの墓は木管五重奏版。予習で聴いてたピアノ版は6曲ありますが、管弦楽版は4曲なのだとか。そういやそうだったかも・・・
木管五重奏版も4曲なのですが、2曲目が管弦楽版だとフォルラーナなところをフーガに入れ替えているとプログラムに書いてあるのを読んで、フォルラーナが一番好きだったのでちょっとショック・・・
1曲目のプレリュードは、ちょっと管楽器には音符が細かすぎて、上手いんだけどせわしない感じがしたかなあ。
で、2曲目に入れ替えられたフーガが、素朴な感じがとても木管に合っていて、入れ替えにも納得でした。素朴ながら繊細な演奏で、感動しましたね~
3曲目のメヌエットもかわいいメロディーを繊細に表現してて良かったなあ。
今回の曲の中ではこのクープランの墓が一番良かったかも、私的には。

3曲目はホルンとピアノが入れ替わって、カプレの五重奏曲。これも初めて聴きました。
カプレってドビュッシーとかラヴェルと同時代の人なんだそうで。
途中オーボエのみの曲とかあったりして、オーボエ大活躍な曲でした。ルルーさんのオーボエ堪能しました!

休憩を挟んで4曲目はライネッケのオーボエ、ホルン、ピアノのための三重奏曲。ライネッケはメンデルスゾーンの後を継いでライプツィヒのゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者を勤めた人なんだそうです。
時代的にもっと後の時代の人なのかと思ってたくらい、そんなにオーソドックスな感じの曲でなくて、面白かったです。(でもこのあたりかなり睡魔との闘いでしたが・・・(汗))

5曲目はサン=サーンスのフルート、クラリネット、ピアノのためのタランテラ。
なんかサン=サーンスぽくないな・・・と思ったけれど、タランテラのリズムのせいですね、多分。
この曲がまたパユさんとメイエさんの超絶アンサンブルが見事で、もう曲芸の域と言うか。拍手もこの曲が一番盛り上がってたような気がしました。

本編トリはプーランクの六重奏曲。ほぼ同じメンバーの演奏をCDで聴いてましたが、CDとはまた違う演奏でしたね。テンポはややゆっくりめで。
ようやくオダンさんの見せ場もあって(ライネッケでは意識失いがちだったので(汗))、やっぱりこのメンバーでプーランクは「らしい」ですね。
文句なしに素晴らしい演奏でした。

アンコールは今回のツアーでは2曲ずつやってたようですが、最後というのもあってか3曲の大盤振る舞い。3曲目は最初にやったマルティヌーでしたが。
アンコールということで、とにかく皆楽しそうに演奏していて、観ている(聴いている)こちらも楽しくなってしまいました。とくにイベールがすごかったな。
ちょっとニューイヤーコンサートのような雰囲気?
全体的に、やっぱりある意味スター集団というか、超絶技巧に聞き惚れる、という感じのコンサートでしたね。
個人的にはプレイヤーの技術よりも曲を聴きたい方なので、もうちょっとじっくり聴かせる演奏の方が好きなのですが(いや聴かせるところももちろんあったのですが、聴衆も超絶技巧を望んでいた感じというか)、やっぱり超一流の名手による素晴らしい演奏を生で聴けて良かったです。
コメント
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